昨夏の第105回全国高校野球選手権記念大会で優勝した慶応の森林貴彦監督が19日、盛岡市内であった岩手県高校野球連盟の監督会議で、「成長至上主義~『勝ち』より大切な『価値』を求めて」と題して講演し、指導者ら約100人が耳を傾けた。 森林監督…

 昨夏の第105回全国高校野球選手権記念大会で優勝した慶応の森林貴彦監督が19日、盛岡市内であった岩手県高校野球連盟の監督会議で、「成長至上主義~『勝ち』より大切な『価値』を求めて」と題して講演し、指導者ら約100人が耳を傾けた。

 森林監督は、慶応が掲げる「エンジョイ・ベースボール」について、「単に『楽しい野球』と思われがちだが、『より高いレベルの野球を愉(たの)しもう!』という、今のレベルで満足せず、地道な練習の積み重ねで良い景色を見ようよというイメージ」と説明した。

 その上で、これからの高校野球は「価値」も追求する必要があると強調。「人生100年時代では卒業後80年の人生が待っている。自分で考えて追求する習慣が求められる中で、人間的な成長をしてほしい」と語り、「高校野球をやったからこれだけのものが身についたとか、指導者も価値を言語化して言えないといけない」と熱弁した。(藤井怜)