元阪神のオ・スンファンらベテランを擁するサムスン投手陣。そんな彼らの乱れっぷりは波紋を広げている(※写真は2020年のもの)。(C)Getty Images まさかの乱調に嘆きの声が上がった。 日本でも波紋を広げたのは、2月17日に…

元阪神のオ・スンファンらベテランを擁するサムスン投手陣。そんな彼らの乱れっぷりは波紋を広げている(※写真は2020年のもの)。(C)Getty Images

 まさかの乱調に嘆きの声が上がった。

 日本でも波紋を広げたのは、2月17日に沖縄県名護で行われた日本ハムとKBO(韓国プロ野球)のサムスンの練習試合だ。

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 沖縄で春季キャンプ中のサムスンはこの試合でなんと15個の与四死球(8四球、7死球)を記録。初回から松本剛に死球を与えると、野村に四球、万波にも死球で満塁とされるなど投手陣が乱れ、3-18の大敗。新庄剛志監督も苦言を呈する展開となっていた。

 この日本ハム戦を含め、今春のサムスンは中日、ロッテ、巨人と練習試合を実施。合計5試合(日本ハムとは2試合)で11得点を挙げた一方で60失点と“投壊”。さらに48四死球(四球39、死球9)と春先とはいえ、明らかに精彩を欠いた状態に陥っている。

 さすがの内容の悪さには指揮官も頭を悩ませる。韓国誌『スポーツ秋春』によれば、パク・ジンマン監督は「練習ばかりで実戦感覚がまだ上がっていない状態」と漏らしたという。

 無論、呆れるほどの内容の悪さには、地元メディアも嘆かずにはいられない。同誌が「サムスンは依然として無気力な試合を繰り広げている。特に投手陣はプロセスすら最悪の状況だ」と指摘すれば、日刊紙『朝鮮日報』は、「もはや練習の相手にもならない」と糾弾。「故意性を疑う必要はない。そうであれば、現場で騒ぎになっている」としつつも、「一生懸命投げた結果がこれだ」「7回以降は難攻不落と言われたチームの姿はない」と名門の凋落ぶりを訴えた。

「(今のサムスンは)マウンド上での虚構が如実に表れてしまっている。1試合あたり平均10個以上の四死球を与えている。いくら主力たちのコンディションが上がっていないとはいえ、これはひどすぎる」

 韓国国内でも不安視されているサムスン。なお、彼らは20日に阪神との練習試合を予定している。荒れ模様試合展開とならないことを願うばかりだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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