ケラーは阪神でも守護神経験を持つ(C)産経新聞社  4季ぶりのV奪回を目指す巨人が明るい話題に沸いている。2月10日からは6年ぶりに臨時コーチを務める松井秀喜氏が宮崎キャンプを訪れ、55番の後継者、秋広優人を熱心に指導…

 

ケラーは阪神でも守護神経験を持つ(C)産経新聞社

 

 4季ぶりのV奪回を目指す巨人が明るい話題に沸いている。2月10日からは6年ぶりに臨時コーチを務める松井秀喜氏が宮崎キャンプを訪れ、55番の後継者、秋広優人を熱心に指導する様子が伝えられた。ヤンキースでも主力として活躍するなど、レジェンドOBのエキスを存分に浴びて、若武者たちの飛躍が期待されているが、水面下では危機管理を促される事態も起きている。

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 2月8日、守護神の大勢が右ふくらはぎ痛のため一時帰京し、治療、調整を行うことが決定した。阿部慎之助監督は今後は故障班に合流し、開幕まであせらせない措置を取るとしている。

 大勢といえば、昨季は春先のWBCで侍ジャパンの一員として世界一奪還に貢献。ただシーズンに入ってからは6月下旬に右上肢のコンディション不良で離脱、9月に戦列復帰してからも不安定な投球を見せていた。

 今季は心機一転、再度守護神にチャレンジしていく姿勢を見せていただけに本人にとっても痛恨の離脱となったが、チームとしては仮に開幕に間に合わないとなれば非常事態ともなる。大きな穴を埋める危機管理策が求められそうだ。

 その意味で注目を集めているのは阪神から移籍してきたカイル・ケラーにもある。阪神時代は守護神経験も持ち、2022シーズンは6月から8月にかけて17試合連続無失点を記録するなど、安定性も知られている。

 何より注目球団で守護神を務めた経験から精神面のタフさも強み。守護神候補の筆頭といえそうだ。

 ほかにも今オフは課題の救援陣強化のためにソフトバンクからは泉圭輔と高橋礼、オリックスから近藤大亮、さらには12球団ドラフトで阪神から馬場皐輔を獲得するなど、精力的な補強を繰り返した。高橋は先発候補と見られているが、ほかの投手はいずれも力のあるセットアッパーとして実績を積んでいるだけに今後のキャンプ、オープン戦を通じての起用法も注目となりそうだ。

 昨季は大勢不在の中、左腕、中川皓太が抑えに回るなどスクランブル態勢を強いられた。結果として中継ぎ陣に負担もかかったことで同じ過ちを2度繰り返すわけにはいかない。

 大勢の開幕までの調整状況を見ながら、阿部監督がどのように危機管理を進めていくのかは今後もV奪回のために大事なポイントとなりそうだ。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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