J1サンフレッチェ広島が10日、新本拠地の「エディオンピースウイング広島」(広島市中区基町)でこけら落としとなるプレシーズンマッチを行った。ガンバ大阪を迎えての試合は、1―2で逆転負けを喫したが、満員に近い2万6418人の観客が訪れ、選手…

 J1サンフレッチェ広島が10日、新本拠地の「エディオンピースウイング広島」(広島市中区基町)でこけら落としとなるプレシーズンマッチを行った。ガンバ大阪を迎えての試合は、1―2で逆転負けを喫したが、満員に近い2万6418人の観客が訪れ、選手たちに拍手を送った。

 市中心部にできた新スタジアム。試合前には紫色のチームのユニホームを着たサポーターの姿が近くの公園などにあふれた。

 開場セレモニーでは広島市の松井一実市長が「原爆ドームの近くに建つスタジアム。スポーツの力で平和の大切さ、平和への願いを世界に向けて発信する拠点になれば」。湯崎英彦知事は「このスタジアムを紫で染めてチームの後押しをする。この『まちなかスタジアム』から、広島を発信できる拠点になることを期待しています」とあいさつした。

 試合は後半3分にピエロス・ソティリウ選手がヘディングシュートで新スタジアムの初ゴールを決めた。しかし、白星を飾ることはできず、ソティリウ選手は「初ゴールはうれしいけれど、まだ公式戦ではない。(23日の開幕戦の)浦和戦でしっかりゴールを決められるようにしたい」。

 チームは、陸上トラックがあった前のスタジアムから、サッカー専用スタジアムで新しいシーズンを迎える。

 佐々木翔主将は「(観客席が近くて)声援もすごくて自分たちの声が通らないので、もっとアイコンタクトを使いながらやっていかないといけないかな」と振り返り、「新スタジアムができて最初の年に結果を出せないと寂しい。チームも僕も、もっとギアを上げていけるようにしたい」と話した。(上山浩也)