第4回は青木里奈(スポ4=東京・白梅学園) 、木村百花(スポ3=東京・白梅学園) 、井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)の3人です!白梅学園高校出身のサイドシューターという共通点を持つ3人に、それぞれの思いをインカレ前に語っていただきました…

 第4回は青木里奈(スポ4=東京・白梅学園) 、木村百花(スポ3=東京・白梅学園) 、井橋萌奈(スポ1=東京・白梅学園)の3人です!白梅学園高校出身のサイドシューターという共通点を持つ3人に、それぞれの思いをインカレ前に語っていただきました。

※この取材は10月21日に行われたものです。

「みんな里奈さんの笑顔が見たいファン」(木村)


リーグ戦でシュートを決め、ガッツポーズをする青木

――最初に簡単な自己紹介をお願いします

木村 スポーツ科学部3年の、ポジションはレフトウィングをやっています。木村百花です。

青木 スポーツ科学部4年の青木里奈です。ポジションはライトイウィングをやってます。

井橋 スポーツ科学部1年の井橋萌奈です。レフトウィングをやってます。お願いします。

――右隣の方の他己紹介をお願いします(木村→青木、青木→井橋、井橋→木村)

木村 こちら神様の里奈さんです。里奈さんは、アニメを結構見ていて最近だと『文豪ストレイドッグス』や『呪術廻戦』を見てらっしゃいます。高校時代はすごい頭が良くて、一番いいクラスでトップとかはってました。崇められてました。あとハンド部の中では…。

青木 そんな長々とやる(笑)?

木村 じゃあ、もうやめときます。持ち越します(笑)。以上です。

青木 萌奈は、1年生ながらバリバリ試合に出て点も取って、すごく気持ちでプレーする選手。

木村 あ、そういう感じね(笑)。

青木 すごくチームを勢い付けてくれるようなフレッシュな選手です。

井橋 ありがとうございます。ももさん(木村)はすごく良く周りが見えていて、自分が落ち込んでいる時もめっちゃ励ましてくれて本当に優しい先輩です。サイドシュートは、ジャンプ力も滞空時間もすごいし、シュートも早いし尊敬します。

木村 ありがとう。

井橋 あと、自分で「わー!」ってしているよりも引いて周りを見て笑ってるみたいな。

木村 (笑)。

井橋 (木村は)よく周りを見てます。視野が広くて、かっこよくて、優しくて、大好きな先輩です。

木村 できた後輩だ!

――お互いの第一印象は覚えていますか

木村 里奈さんは小さくてすばしっこい人。

青木 (笑)。

木村 最初は高校で会って、里奈さんたちの代は周りが大きかったんです。でも里奈さんは小さくて、すばしっこくて、フェイントが良く切れる、そういうイメージです。

青木 高校の写真とか見ると試合前に並ぶじゃないですか、一人だけガクンって(小さく)なっているんです。

――井橋選手は青木選手の第一印象はどうですか

井橋 自分が中学生の時に白梅に来てて、みんな練習していたんですけど、その時に里奈さんがドアから急に現れて、「合格しました!早稲田大学に一般受験で合格しました!」って。

青木 その時だっけ?

井橋 その時です。その時に会って、みんな「わー!」ってなってて、私たち(白梅の練習に参加していた中学生)はちょっと端っこで「わー!」て。頭良くてすごいなって思いました。

――すごいですね、それで大学で再会するって

井橋 すごいです。一緒にプレーができて光栄です。

青木 ありがとうございます。

――木村選手の第一印象はどうですか

青木 第一印象は身体能力が高い!のに人見知り(笑)。身体能力が高い人ってウェイみたいなノリでやってる人が多いんですけど、(木村が)中学生の時に練習に来ていて、すごい人見知りで、同じ中学の先輩のところにくっついているみたいな感じでした。かわいいなって思いつつ、ただえげつないプレーするなという印象でした。

井橋 (高校の時は)コロナで全然一緒にプレーできてないですよね?

木村 初めて会ったのが7月ぐらいだよね。

――大学入ってからの第一印象でも大丈夫です

井橋 あ、ファッショニスタ!

一同 (笑)。

井橋 私服がもうかっこいい、唯一無二みたいな。

木村 褒められてる?

井橋 褒めてます。

木村 ありがとう。

――井橋選手の第一印象はどうですか

木村 男の子。プレーも「男の子目指してるのかな?」と思うような力強いプレーが多くて、ステップとかもよく打ってました。良い意味で、今まで出会ったことない感じの子という印象でした。

井橋 褒めてますか?

木村 褒めてます。(笑)。

青木 (青木が)合格したタイミングに(井橋が体育館に)いたってさっき聞いて、全然記憶にないんだけど(笑)。第一印象だと、白梅の萌奈たちの代が試合しているところを見た時かな。さっきも言ったけどパワフルで力強くて、気持ちでプレーしてるなという印象です。

――今は第一印象と変わりましたか

青木 私は2人とも変わりました。人見知りだと思ってたけど、打ち解けたらグイグイ来てくれてすごい楽しくて、それに助けられてる部分もあります。萌奈もプレーだけ見たらガツガツしてる感じだと思ってたけど、実際会ってみたら人懐っこくてかわいいです。

木村 かわいい、意外と乙女。

井橋 やめてください。

木村、青木 かわいい。

木村 里奈さんがシュートを決めると、ベンチが異常な盛り上がりになる。みんな里奈さんの笑顔が見たいファンみたいな。里奈さんがシュート決めたらめっちゃ盛り上がるし、みんな大好きです里奈さんのこと。ベンチのみんな立ちますもん。里奈さんだけに立ちます。あ、だけじゃない(笑)。

――青木選手自身それは感じますか

青木 すごい喜んでくれてるし、自分もうれしいです。本当にいい後輩だなって、このチームでやれて良かったなって思ってます。試合中はそこまで考えてはないけど、でもすごく盛り上がってくれて、こっちもすごくうれしいなって思ってます。

――井橋選手はどうですか、お2人の印象は変わりましたか

井橋 あまり変わってないですね。里奈さんは本当に体から顔から優しさがにじみ出てる。本当に仏様って感じです。百花さんも、ちょっと第一印象が…。仲良くなって濃くなったから第一印象が薄れちゃったっていうだけです。

木村 大丈夫だよ、わかってるよ。

井橋 かっこいいままです。

――お互いの学年の印象はありますか?まず1年生の印象はどうですか

木村 みんな個性豊かで、みんな違うなって感じです。みんないい選手なので切磋琢磨していってほしいです。

青木 1年生は、いろいろなタイプの子が集まった学年です。学年によってカラーがあるけど、1年生は個が際立っていて、それがギュッと集まればもっと面白い学年になると思います。まだ半年で素を出してない子もいるはずだから。

――3年生はどんな学年ですか

青木 3年生は、ノリがいい。

木村 いい風に言ってくれましたね。

青木 みんなで集まってすごく楽しそうにワイワイやってる。

井橋 良い意味で一人一人が変に干渉しなくて、全員が本当に大人っぽくて、相談もしやすく、話しやすくて、優しいです。

木村 1年生は3年生とよく話している感じがします。

――4年生はどんな学年ですか

木村 ハンドボールが好きな学年。

井橋 思います。本当にそう思います

木村 本当に真剣に取り組んでいる。今までの学年は、今の4年生ほどガツガツしてる感じではなかったんですけど、今の4年生はすごい真面目です。だけどあまりプライベートで遊んでるイメージはないです。

青木 プライベートで遠出とかはあまりしないかな。5人しかいないから、結構な頻度で全員でご飯に行くとかはあります。ただどっか遊びに行こう!とかは確かに少ないかな。

井橋 私も、ももさんと一緒で(4年生は)個々の意識が高いと思います。こんな一人一人が意識高くて、みんなで上を目指そうという感じなのはすごいなって思います。

木村 みなさんすごい。一人一人の気持ちが強くて、責任感を持っていますし、カリスマ性もあります。

井橋 みんながキャプテンみたいな。

――今の4年生の印象を聞いて、青木選手はどうですか

青木 ハンドボールに対する思いは今までの先輩たちよりも強いなっていうのは自分たちでも感じてます。だからこそ同期で集まって、ご飯に行った時も結局ハンドの話になっちゃう。「ここからこうしていこう、これやっていかなきゃだよね」みたいな話を結構してるんですよね。私はすごくいい同期に恵まれています。後輩たちにこうやって見てもらえているから、そこも良かったかなって。「ちょっとついてけないわ」みたいな感じじゃなくて、すごいって見てもらえてるからうれしいです。

井橋 付いていきたくなります。

木村 頑張ってる人に付いて行って、一緒に頑張りたいって思います。

――今年のチームの強さも4年生の力が大きいですか

木村 すごく大きいです。昨年からずっとメンバーがほとんど変わらないので、今年から安定感が増しました。4年生もすごく引っ張ってくれています。

――改めて早稲田に進学した理由は?まずは井橋選手からお願いします

木村 言いなよ、里奈さんとももさんがいたからだって。

井橋 それはもちろんあります。ハンドボールを続けると考えた時に、大学卒業後の選択肢も広がると考えて早稲田に進学を決めました。

木村 私はもちろん里奈さんを追いかけてきたのもあるんですけど、かっこいいからです。早稲田大学でハンドボールできるならそれ以上にないなって。あとは萌奈と一緒で、大学卒業後の選択肢が広がるのも理由の一つです。ぶっちゃけたことを言うとオフがたくさんある(笑)。

青木 私は、憧れからです。中学生の時、早稲田の試合を見に行って、小さい選手でも活躍できる環境があることと、選手主体でやっているっていうところに惹かれました。それまでは先生に言われたことをするのが当たり前の環境だったんですけど、そこを選手主体でやってるのがかっこいいなって思って、そこで早稲田のハンドボール部でやりたいっていう気持ちから受験をしました。

井橋 考えられないくらい内容が濃いですね。

青木 白梅の中で早稲田に行きたいって言ったのが一番手なので。最初早稲田に受験すると言った時、確実に推薦がもらえるわけではないので先生も無責任に「受験していいよ」とは言えないから、早稲田に行きたい強い意志があることを示して、「自分の意志があるなら挑戦してみたら?」って言ってもらえたっていう感じですね。

――今まで白梅から早稲田に進学した方はあまりいなかったですか

青木 そうだよね。受験した人はいるんですけど、実際にハンドボール部で入ってやってたっていう人はいないです。

――青木選手が白梅ラインを作ったって言ってもいいんですね

木村 初代総長です(笑)。

――井橋選手は高校との違いは感じますか

井橋 めちゃくちゃ感じます。さっき里奈さんも言ってたんですけど、高校では先生に言われたことをやるっていうのが多かったんですけど、大学に来て自分たちでやらなくちゃいけないので自分で考えることも多いし、もっと自立しなければいけないと思います。

――お2人も入りたての頃、高校時代との違いを感じましたか

青木 高校だと全力でやらないと怒られるし、メニューとかもきついのばっかりだったので、一番は、「練習こんな感じでいいの?」と思いました。大学入ったらやるかどうかは自分次第。練習で足りないところは自主練っていう環境だったのでそこが大きなギャップでした。

木村 「練習時間短かっ!」と思いました。(平日は)指導してくれる人がいないっていうのも違うなって。学生主体でやってるから、話しやすい環境があります。言われるままの受動的ではなく自分から行動しなきゃいけないので、その点でいい環境だなって思います。

「反省を生かしてインカレではぶっ飛ばしたい」(井橋)


対談中の井橋

――秋季リーグを振り返って

木村 自分はけがで出てないんですけど、悔しかったですね。去年けがして、復帰して、リーグ1週間前ぐらい前にもう1回痛めてしまって。出られない悔しさはありました。

――去年のいつ、どこをけがされましたか

木村 8月ぐらいに前十字靭帯と半月板を断裂して最近手術して、けがから1年ぐらい経って、やっとできると思っていました。秋リーグはコーチにも言われてたけど、得点王を目指そうとしていた矢先だったのでだいぶ心にきましたね。 最初は何も考えられなくて、ここで出来なかったら4年生とプレーできる機会がないので最後一緒にコートに立ちたかったです。だけど、できることはしようと思いました。

――プレーができず苦しい中、どのようにチームに関わろうと考えていますか

木村 4年生が何の不自由もなくハンドボールだけに集中できるような環境や雰囲気作りを心がけていこうと思っています。3年生以下の問題で4年生に迷惑をかけちゃうのは申し訳ないのでそこは自分たちが対処しようという心掛けています。

――先ほど井橋選手が木村選手は周りがよく見えているとおっしゃっていましたが、それは心掛けているんですか

木村 人間観察が趣味なんですよ(笑)。みんながどう思ってるんだろうとか結構見ますね。

――青木選手はこれまで木村選手と両サイドでプレーしていた中で、木村選手がけがを再発してしまった時はどのような心境でしたか

青木 1回けがをして、その後手術をして、リハビリをして、すごく頑張って、やっと復帰してたタイミングで、もう1回痛めてしまったのを聞いて、一緒にできない悔しさはもちろんありました。だけどそれ以上に、もも自身苦しいだろうなというのは思ってましたね。手術に行く前にペナルティスローを2本打って、みんなで盛り上がれたし、手術から帰ってきてからも、おかえりじゃないけど、やっぱりももがいると雰囲気が明るくなります。大変だと思うけど、チームにいてほしいなって、よく帰ってきてくれたなって思います。これからも大変だと思うけど!

井橋 (木村は)太陽的存在ですよね。

――青木選手と井橋選手は秋季リーグを振り返っていかがですか

井橋 自分は9試合あった中で、最後の国士舘大戦以外頭に浮かばないぐらい印象に残っています。やっぱり1年生として試合に出させてもらってるのに、国士舘大戦の時に足を引っ張っていまって、シュートも全然入りませんでした。試合中に4年生も気にかけてくれて、すごい温かい言葉を言ってくださったんですけど、 それでも気分が落ちてしまって、結局1点差で負けちゃって。3位と7位の差って本当に違うし、天と地の差ぐらいあるから、しかもインカレの組み合わせ表も、国士舘大のところすごい良かったし。自分たちがそこに行けてたら、もっと4年生1試合でも多く試合できてるのかなって思ったら、すごい悔しいです。

青木、木村 まだ試合の結果決まってない(笑)。

井橋 言葉を間違えました。なのでそれをバネに、反省を生かしてインカレではぶっ飛ばしたいと思います。

木村 急に(笑)。

青木 (井橋は)ちょっと背負い込みすぎ(笑)。

木村 1年生は足引っ張ってなんぼだ。それを補えない先輩が悪いです。

青木 そうそう。ということで4年の私なんですけど、私は大学でハンドボールを終えるので、 最後のリーグ戦ってことで結構気合を入れて行って、めちゃくちゃ緊張もしました。リーグを通してチームとして悪くはなかったです。欲を言えば勝てた試合や、もっと自分がこうしたらよかったというのはあったんですけど、通して言えば悪くはなかったです。悪くないところまで着けて、勝てば3位、負ければ7位の最終戦で負けた印象が強くなっていまって、悔しいのが正直なところです。リーグ優勝を目標に掲げてたんですけど、最後3位になれたら過去の歴代の中でも1番いい成績を取れたので、そこの直前まで来れる力を自分たちでつけられてたのに、つかみ取れなかったったのが、すごく悔しい終わり方をした秋リーグだったなっていう感じです。

――最終戦終了後、青木選手が川村選手(川村夏希、スポ4=東京・佼成学園女子)に寄り添う姿が印象的でした

青木 試合が(相手にシュートを)決められて終わったので、そこでキーパーに入ってた夏希(川村夏希、スポ4=東京・佼成)が1番ショックを受けて責任を感じていたので、夏希のところには行ったんですけど、 かける言葉は見当たらず。もう肩を叩くぐらいしかできませんでしたね。

井橋 (最終戦の)それまでの過程でもっと守れたり、シュート決められたりする場面があったのに、最後決められて終わったからと言って、夏希さんが崩れて泣いていたのは、ほんとに申し訳ないなと思いました。全責任を追おうとしてる姿を感じて、本当に申し訳なくなりました。

――木村選手は何か印象的な試合はありますか

木村 自分たちの実力がちゃんと出て、すごくいい雰囲気でやって勝てたので東女体大戦はすごくいい試合でした。でもやっぱり国士舘大戦は印象に残ってます。自分も入院が終わって、本当は行っちゃいけなかったけど、最後の試合だから松葉杖をつきながら見に行ったんです。ずっとシーソーゲームの試合で、最後負けてしまって。自分は試合に出る側にいなかったから、出ていた選手にかける言葉も分からなかったです。みんなに会ったのも久々で試合の後だから気まずくて、あんまりみんなと喋れなかったんですけど夏希さんが試合後に声をかけてくださって、「来てくれたのに負けてごめんね」ってすごい謝られたんですよ。言葉にできないけど、自分も力になりたかったなみたいなところはありました。夏希さんはやっぱり責任感が強くて、秋リーグにかけていた4年生の気持ちも伝わってきてとても印象に残りました。

青木 国士舘大戦は思い出すとよくない(笑)。

井橋 でも順天大戦の時にみんなで全員得点できたのはほんとによかったです。

青木、井橋 そう!そっち!

木村 彩理(スポ2=東京・成蹊)とか、2年生で初心者から始めた子が決めた時はほんとに泣きそうになりました。

井橋 ほんとにすごかった。

青木 ほんとに頑張って練習してたし。

木村 自主練とかもしていたので。3年間で1番うれしかったです。

――秋季リーグを通して、青木選手と井橋選手の個人的なプレーを振り返って

青木 個人的には、左利きの文乃(鶴田文乃、スポ3=山梨・日川) が復帰してくれて、自分が調子悪くても、出てくれる人がいることがすごく大きかったです。なので春に比べたら秋リーグは気楽にプレーができました。その分、私はディフェンスの方が得意だから、ディフェンスで頑張ろうっていう気持ちでプレーできたのがすごく良かったなって思います。ポジション争いの危機感はもちろんあるんですけど、危機感もありつつ安心感もあり、初めての感じでしたね。

井橋 シュートが入らなかった時に、全部駄目だと自分の中で思い込んでしまって切り替えが全然できなくて、元々ディフェンスができないのに、もっとできなくなってしまい、4年生に迷惑をかけてしまうという負のループがありました。シュートを2本くらい外したら「もう今日入らない、駄目だ」と自分の中で思ってしまって、それがいけなかったのかなって思います。国士舘大戦が特にそうなんですけど、でももうこれはちゃんと切り替えられるように自分も準備してインカレでは爆発するので安心してください。

青木 こんなこと言ってるけど、ちゃんと決めるところで決めてくれたり、欲しいところで走ってくれるのですごい助けられてます。インカレでも期待ですね。

井橋 ありがとうございます。

「何をしてでも力を全て出し切って目標を達成したい」(青木)


対談中、笑顔の青木(左)と木村

――昨年のインカレを振り返って

木村 去年も今と同じようにけがをしていて、試合には出ていませんでした。初戦関学(関西学院大学)って聞いて関学とは実力が拮抗(きっこう)しているからどっちが勝ってもおかしくはない状況でした。敗因と言われたらわからないのですが、「え、終わった?本当に負けた?」みたいな感じでした。

青木 本当にそんな感じで、早関戦も同点で終わっていたことに加えて、その前の年もインカレで関学に負けて4年生が引退というかたちだったので、初戦関学でリベンジしようっていう思いでいったのですが、最後負けてしまって消化不良みたいな思いが去年のインカレはありますね。

木村 まさか初戦で負けるとは思ってなかった。それがインカレなんだって思いました。

青木 負けたら終わるっていうことを本当に実感したのが去年のインカレだったかなと思います。

――現在チームや個人でインカレに向けて1番意識していること

青木 私はシュートです。チームとしてシュート力上げていこう、確率上げていこうというのがあって、特にサイドシュートの確立を上げていきたいという話をしています。今全体練習の1番最後にシュート練習を入れてやっている中でひたすらサイドシュートを打っていろいろな打ち方だったり、キーパーの動きを見たりなどをして練習しているのでその成果をインカレで発揮していきたいと思います。

井橋 自分もサイドシュートです。秋季リーグで体勢が悪かったときに足元に打ってしまう癖が自分の中にあって、それを今頑張って直そうとしているのでインカレまで調節して、インカレできちんとキーパー見て打てるように頑張ります。

木村 美味しいもの食べようとかですかね(笑)。北海道寒いと思うので少しでもみんなの心を温められるように意識したいなと思います。

――インカレの組み合わせを見ていかがですか

青木 まず関学と離れてよかったなっていう(笑)。あとは7位だったからどこに入るかわからないっていう中で結構面白い山というか、頑張りしだいで目標達成できるところの山に入ることができたのでインカレに向けてすごいモチベーションが上がっていますね。

木村 今年こそいけるのではないか。期待できる山でしたね。ラッキーって感じ(笑)。抽選であの山に入れることはラッキーだなと感じました。

井橋 秋季リーグのとき東海に同点だったので、インカレで倒せるなと思いました。リベンジしたいと思います。

――井橋選手と木村選手に聞いていきたいのですが、4年生と戦う最後の公式戦になりますが4年生に対する思いは

木村 ここまで引っ張ってくださってありがとうございますっていうのがあります。感謝の気持ちが大きいからやっぱり勝たせてあげたいとはプレーで貢献できないから言えないですけど、勝ちたいって思いが強いですね。3年間一緒にやってきて4年生のハンドに対する思いとかを見てきたし、悔しい思いも一緒にしてきたので最後目標達成したいなというのが大きいです。そのためなら何でもします。

青木 お願いします(笑)。

井橋 4年生は日頃の練習からハンドに対しての思いがすごく強いので、自分も出場する限りきちんと仕事しないといけないと思っています。自分のできる限りのことは精一杯やって、迷惑かけちゃうとは思うのですが自分がとにかく4年生と1つでも多く試合をするために自分も120%の力でできることをきちんとやって1秒でも長く一緒に試合をしたいです。

――青木選手は同期と戦う最後のインカレになりますがどうですか

青木 勝ちたいですね。目標がベスト4でメダル獲得というところなのですが、その可能性がある山に入ることができたし、チームの実力としてもメンバーとしても実力があると思うので、4年生はみんな思っていると思うのですが本当に最後の大会何をしてでも力を全て出し切って目標を達成したいと思っています。

――インカレでの早稲田のキーマンは

木村 私は期待を込めて鶴田(鶴田文乃、スポ科3=山梨・日川)にします。けがであの人も全然やってこれていなくて、この秋季リーグで初めてのリーグでした。左利きだし練習ではいいシュートを打つのですが試合になると、もっといいシュート打てるのに!ということが結構多くて。彼女なりにそれを自分でも自覚していて悔しいと思うし、自主練とかもしているのを見ているのでインカレでは爆発してほしいですね。だからキーマンです。

井橋 自分は楓さん(村上楓、スポ4=福岡・明光学園)です。やっぱりキャプテンとして引っ張ってくれて1番苦しい思いもしていると思うのですが、秋季リーグでは流れが悪いときに楓さんが流れをもってきてくれるシーンもたくさんあって、やっぱりキャプテンだなって思いました。楓さんが言った一言で空気もガラッと変わるし、楓さんがいないと早稲田じゃないなと思います。

青木 (本当は)4年生全員って言いたいです(笑)。さっき楓って言っていたけど楓はもちろんキャプテンでチームを引っ張っていて、私の出会った中で1番キャプテンシーあるのではないかなと思っています。楓がいるからチームがある、というので楓と言いたいところですが、萌奈が言っていたのでここは夏希にします。4年生でキーパーで、ここぞというときに止めてくれる、そして止めたらやっぱり盛り上がるんですよね。やっぱりハンドボールってシューターがかっこいいって思われがちだけど、1番盛り上がるのってキーパーが止めたところかなと思っています。いい時でも悪い時でも夏希がドカンと止めて一気に流れを自分たちに引き寄せてくれるのではないかと思ってキーマンに挙げたいと思います。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします!

井橋 自分はサイドシュートと速攻を頑張りたいと思っていて、ディフェンスが全然できない分攻撃面でカバーしたいなと思います。サイドシュートは弱気にならずに外しても切り替えて、次もう1回決めてやるんだ、という気持ちでとにかく頑張ります。

木村 メダルとるぞという感じですかね。インカレで有終の美を飾って、4年生にとってインカレが最高の思い出になるようにしたいです。函館がいい思い出の地になるように全力でサポートします。

青木 本当に最後の公式戦になるので悔いが残らないように全力で戦い抜きたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 渡辺詩乃、伊藤菜花、芦刈れい)


白梅学園高校ハンドボール部のTシャツに書かれている「より美しく より強く」という言葉をもじって色紙を書いていただきました!「より強く」「より熱く」「よりおもしろい」早稲田のハンドボールでインカレを戦い抜きます!

◆青木里奈(あおき・りな)(※写真中央) 2001(平13)年5月16日生まれ。155センチ。東京・白梅学園高出身。スポーツ科学部4年。「仏様、神様」と言われるほどチーム内で下級生から慕われている青木選手。インカレではチームを沸かせるサイドシュートで早大を勝利に導きます!

◆木村百花(きむら・ももか)(※写真左) 2002(平14)年4月24日生まれ。165センチ。東京・白梅学園高出身。スポーツ科学部3年。人間観察が趣味だという木村さんは、よく下級生の相談にも乗っているそう。ケガを再発してしまいましたが、高い運動神経を持つ木村選手の来年の活躍に期待がかかります!

◆井橋萌奈(いはし・もえな)(※写真右) 2004(平16)年12月12日生まれ。159センチ。東京・白梅学園高出身。スポーツ科学部1年。1年生ながら春リーグ、秋リーグ共に全試合スタメン出場を果たした井橋選手。インカレではキーパーとの駆け引きとシュート後の力強いガッツポーズに注目です!