第3回は、奥崇大(スポ4=北海道・札幌月寒)、外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分)、西村悠吾(人2=千葉・市川)にお話を伺った。サイドシューターという共通点を持つ3人。サイドシュートが入るチームは強いチームであり、特に堅守速攻を軸とする早…

 第3回は、奥崇大(スポ4=北海道・札幌月寒)、外種子田峻汰(スポ2=鹿児島・国分)、西村悠吾(人2=千葉・市川)にお話を伺った。サイドシューターという共通点を持つ3人。サイドシュートが入るチームは強いチームであり、特に堅守速攻を軸とする早大にとって速攻を主に担当するサイドは重要なポジションだ。関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)を振り返りつつ、インカレへの意気込みを語っていただいた。

※この取材は10月15日に行われたものです。


左から、外種子田、奥、西村。

――簡単に名前とポジションの自己紹介をお願いします

西村 左サイドの西村悠吾です。

 同じく左サイドの奥崇大です。

外種子田  右サイドの外種子田峻汰です。

――右隣の選手を紹介するかたちで他己紹介をお願いします(西村→奥、奥→外種子田、外種子田→西村)

西村 崇大さんはですね、とにかく優しい先輩です。優しさで包み込んでくれる先輩です。プレーにも優しさがあります。

 あんまり良くないんじゃない?

西村 良くないか、難しいな。身体能力が高いタイプで、どっちかっていうとたくさん飛んでシュートを決めるタイプです。僕とは違って身体能力が高いです。

 (外種子田は)チーム唯一の左利きです。左利きとしてチームとしては欠かせない存在です。昨年から試合に出て活躍しているので今年は昨年よりさらに落ち着いてプレーをしています。

外種子田  西村悠吾さんは話すのが上手いです。全部罵倒されちゃいます。あとはいい意味で余裕があるというか、気持ちよくやってるなって。

――3人が初めて会った時の第一印象を教えてください

西村 崇大さんは、もう顔が優しそう。もうそこですね。高3の2月に練習に来た時から優しさが滲み出てました。他の先輩はちょっと怖いなって思うところがあったんですけど、崇大さんは、どっちかっていうと話しやすくて。

 うれしいなそれは。

西村 気さくに話しかけてくれる先輩だなって。なので今、一緒のバイトをやっています。峻汰は最初は結構、鹿児島っぽい喋り方してて、あー鹿児島県民なんだなっていう感じが滲み出てたなって思います。あとは左利きっていうのもあったので同期として頼もしいなっていうのがありました。

 悠吾は、1年生の時の最初の印象は器用な選手。何でもできるフローターもサイドもポストも。ディフェンスもどこでもできる。器用だなっていうのが第一印象です。

西村 おー、うれしい

 あと要領の良さもある。うまくサボれる。

西村 (笑)。それはどうなんですか?

 いい意味でね、いい意味で。ハンドボールって結構そこ大事だから。市川(高校)っぽい感じ。峻汰は初めて会った時、俺けがしてて。一緒にキャッチボールした。

外種子田 そうだ!

 うわ、田舎くさいやつ来たって(笑)。でも、おとなしそうな、声ちっちゃくておとなしいイメージ。

外種子田 悠吾は話がうまくて頭がいい。そのく らいです。

西村 いいね、いい印象。

外種子田 さっきも崇大さんが言っていたんですけど、崇大さんは、初めて喋った(先輩)が崇大さんで、優しい先輩って思いました。

「先輩としても人間としてもかがみ」(西村)


奥の印象について語る西村

――第一印象と比べて今の印象はいかがでしょうか

西村 崇大さんは変わらないですね。

 まじ?

西村 もうずっと最初から最後まで優しいです。

 うわ、まじ?

西村 先輩としても人間としてもかがみっすね。

 ここ大事。

西村 はいここ大事っすね。

外種子田 見出しにして欲しいくらいですね(笑)。

西村 峻汰は、今は鹿児島っぽいところは抜けたかもね。最初に比べたら言葉とかも訛りっぽくなくなったし、でもプレーは頼もしい。変わってないところの方が多いかな?

 基本的に第一印象から変わってないんですけど、バイトで喋ったり最近だったらシューズの話だったりハンドボール以外でも悠吾から喋りかけてくれる、先輩からうまく好かれやすいようなタイプです。その点やっぱ市川っぽい感じがします。峻汰はおとなしいイメージで、今もそんなにそのイメージが変わらないけど、慣れてきたら生意気な感じ。気悪くなるわけじゃなく、気良くなる感じ。やっぱ変わらないかな。

外種子田 崇大さんは変わってないっすね。

 おっ。

外種子田 悠吾は第一印象の話うまいと頭いいっていうのが今の全部罵倒されるにつながってるみたいな。

西村 (笑)。罵倒してるわけじゃない。単純に変なこと言ってるよってだけ。

外種子田 そりゃそうか…。

西村 (笑)。変わってないんじゃない?そんなに。

外種子田 変わってないのかもしれない。

――ハンドボールを始めたきっかけを教えてください

西村 きっかけは、自分の地元の近くで、ハンドボールをやっているチームがあったっていうのと、野球とかサッカーとかの球技を試したんですけど続かなかったんで、たまたま小学生の時に続いたのがハンドボールっていうだけですね。

 僕は始めたのが高校の時で。

西村 中学くらいからやってると思ってた。

 小中ずっと野球やっていて、高校で新しいことやりたいなって思いながら中学3年生の時に高校見学に行って、ちらっとみて面白そうだなって思って始めました。北海道ってハンドボール小中からやっている人ってほぼいなくて、なので高校から始めやすかったです。

外種子田 最初、ラグビーやっていて。

西村 え?(笑)

 言ってたっけ?そんなこと。

外種子田 ラグビーを小学1年生ぐらいからやり始めて。

 おもろい(笑)。

西村 めっちゃおもろい(笑)。

外種子田 で、ラグビーのコーチの仲良い人に「ハンドボールの新しいチームを作るからやってみない?」って言われて。最初は姉がやる予定だったんですけど僕もそれについて行って、1番最初の練習みたいなのがきっかけでそれからですね。小2ぐらいから。

西村 おもろ(笑)。

――目標にしている選手はいますか?

西村 目標にしている選手は、ポジションが中高大と全部違うポジションをやっているので、目標にしている選手は思いつかないんですけど、大学でも実業団でも上手な選手のプレーはなるべく真似するようにしています。

 これといって1人の目標としている選手はいないんですけど、日本人だったら杉岡選手(尚樹、トヨタ車体)、海外だったらエミル・ヤコブセン。

西村 あ、タイプが近いっすね。飛ぶタイプ。

外種子田 …。

西村 峻汰知らない?

 デンマークの(選手)。

西村 やばいってそれ。

 エミル・ヤコブセンっていう選手です。

西村 かっこいいです。

 好きです。でもその人をすごい真似しているっていうわけではないかな。

外種子田 早稲田のOBの伊舎堂さん(博武、平30社卒=現トヨタ車体)

西村 あー、似てるね

外種子田 プレーというよりかはその存在になりたいというか、プレーを真似しているっていうわけじゃないんですけど存在的にはああいう存在になれたらっていうのはありますね。

西村 いいね、いいチョイス。

――奥選手から見た2年生の代の雰囲気はどんな感じですか

西村 いい質問これ!気になるー!

 2年生は人数が多いけど、外から見ている分には仲良さそう。

西村 いい印象!

 ふざけ合ったりいじったりもできるし、真面目な話もできる人が多い。しっかりしてる。最近は結構生意気になりかけているけど。

西村 おっと。

 でもそれは全体的にだけど。

西村 良くないなー、それは。

 でもそれも3、4年生がカバーしていけばいいだけなので。まとまりもあるし、来年以降のチームは2年生が引っ張ってくれると感じています。

――西村選手、外種子田選手から見た4年生の代はどんな雰囲気ですか

西村 優しい。

 優しすぎるの良くないんだよな…。

西村 優しい…。今年の代は難しいな。

外種子田 やりやすい環境ではある。

西村 下級生の立場として試合に出てて、思い切ってプレーをさせてもらってるなっていう印象があります。1年生と2年生もたくさん試合に出ている中で、4年生が支えてくれているから僕ら下級生が試合で思い切ってプレーできてるっていう部分があるのでとてもありがたいなって思ってます。他にある?

外種子田 あとは、思ったことが言いやすい。

西村 自分の考えを伝えやすい。今年はそんな感じです。

――ここから関東学生秋季リーグ(秋季リーグ)の話に移りますが、秋季リーグを改めて振り返ってください

西村 個人としてもチームとしても厳しいというか、難しい試合が多くて。個人で言うなら春(関東学生春季リーグ)は入っていたシュートが秋は全然入らなくて、苦しむ時間が多かったなっていう印象です。その中でも春よりもディフェンスを頑張れたりとか、速攻で自分がおとりになって他の人が点取ったりっていういい場面もたくさんあったのでとても成長できたいいリーグだったなと思います。

 まず、チームとしては春みたいにスタート良くなかったんですけど、まず1勝するまでに時間がかかって。結局2勝しかできなかったんですけど、秋リーグ全部を通していろんな経験ができたというか接戦で勝ったり、接戦で負けたり、大差で勝ったり、大差で負けたりみたいな経験ができたおかげで、いろんな課題が見つかったと思うので、順位は8位だったんですけど、インカレのためにはすごい良い経験ができたと思っています。それと、チームの雰囲気という面では春よりもまとまってチームの中でのモヤモヤ的なものはなんかなくなっている、一つになっているような感じがします。個人としてはスタートで出られてないので、もうちょっと試合に絡んでいきたいとこではあったんですけど、出た試合の中ではギリギリ合格ラインくらいのことはできました。でももうちょっとチームに勢いづけれるような、勝利に導き、引っ張れるようなプレーができたらなと思います。

外種子田 秋リーグは2試合出てないんですけど、その中で7試合でどう貢献できるかって考えた時にシュートを決めなきゃいけない場面で外したりとかが多くてなかなかチームに貢献できた試合がなかったです。あと波も激しく、いい時もあるけど、そのいい時が少なくて悪い時が多かったです。でもディフェンスは結構収穫あったかなと思って、春に比べてだいぶ良くはなったかなとは思っています。

「やるしかない」(外種子田)


印象に残った試合について振り返る外種子田

――今年の試合で印象に残った試合はありますか

西村 中大戦(○31―30)じゃないですか。

 中大戦。

西村 みんな同じっすよね。崚汰は何かある?

外種子田 個人的には中大戦はちょっと悔しかったですよね。

西村 でも1番印象に残っている試合と言われたら、順大戦(●28―29)かもしれないですね。

 負けた試合ね。

西村 7点差からラスト15分であそこまで相手にペース持っていかれて逆転されるっていう、1番秋リーグで「えっ」てなる試合でしたよね、あれは。中大戦はやっぱ自分らのやるべきことが60分間できたからうれしいし、盛り上がりはしたけどめっちゃ驚くみたいな感じではないんですよ。向こう(中大)もレッドカードが出たし、こっちは最後までやることをやってた。けど順大戦はやっぱあそこまでいって、みんなさすがに負けないって思っていたところから負けて。なんで、その順大戦の負けで変わるきっかけになった、そこは意外と印象に残った試合かなと思います。

 印象に残っているで言ったら、やっぱ中大戦ですかね。今、悠吾がほとんど言ってくれたんですけど、一応、相手は格上というか、下馬評だったら絶対早稲田は負けるみたいな感じの強い相手で、スタープレーヤーも多いんですけど、僕らはみんなでディフェンスを徹底してやることを60分間続けることができて。その1週間前の順大戦で負けた悔しさもあり、ミーティングをしっかりして、今まで以上にしっかりと臨んだ試合だったので、ベンチだったりベンチ外の応援であったりとかも、多分春とか秋の試合の中で1番チームとしてまとまっていたので中大に勝てたと思います。本当にチームが一回り二回りぐらい成長できたと。個人的には勝利したことでチームがまとまったと思うので、結構印象に残っています。

外種子田 僕は東海大戦(○37―25)ですかね。順大戦はいなくて負けてみんなの雰囲気も暗くなっていた中、中大戦に臨んでチームは勝ったけど、個人的に悔しくて。次の日の東海大戦で「やるしかない」と。しっかり決めるべきところでしっかり得点できたかなってマインド的にもすごい良い入り方ができたのでそこが良かったのかなと思います。

――皆さんサイドプレーヤーですが、それぞれのプレーの印象を教えてください

西村  崇大さんは、さっきも言ったんですけど、 ジャンプがすごくて。

 すごくはないけどな(笑)。

西村 僕からしたらすごいんですよ。やっぱりすごくて、滞空時間が長いシュートを打つなっていう。羨ましい。

 いいときはね(笑)。

西村 個人的にはジャンプ力っていうのは羨ましい部分ですね。峻汰も結構ジャンプするんで、そこも羨ましいんですけど個人的にはサイドシュートも印象的なんですけど、やっぱバックプレーヤーとしてもチームに貢献できるし、速攻の中での得点とかが光るなっていう印象です。

 悠吾は最初に言った器用なサイドシュートが打てるので、ループみたいな。器用という印象と、あと悠吾のいいところはそこだけじゃなくて、ディフェンスからの速攻がめちゃくちゃ早いんです。サイドプレーヤーに限った話ではないんですけど、圧倒的にチームで1番スピードが早いと思うんで。あと、シュートもチーム1器用なんじゃないかっていうぐらい安定している。峻汰も身体能力高くて、ジャンプ力あるんで、そのジャンプ力で流しで(シュートを)決めるみたいな、めっちゃ強いシュートを軸にして、うまく器用にやっているなっていうのと、峻汰もそれこそ速攻が早いイメージがあります。

外種子田 僕は2人とも器用だなっていうのは一緒で。悠吾に関しては恐怖心がない。キーパーの面横とか平気で打ち抜くんで、そこはすごいなと思ってて。崇大さんに関しては、きつい体勢とか崩れた体勢で、それきついんじゃないっていう(姿勢)のシュートもしっかり決めて、しかも決めてほしいとこで体勢崩れてパスがちょっと乱れたりとかしても、点取り切ってくれるので、やっぱすごいなと思います。

――サイドシュートを決める上で意識していることはありますか

西村 僕はさっき峻汰が言っていたんですけど、顔の周りとか、あとはループシュートとかそういうシュートが好きで。それが打てるときは結構狙って。それで秋リーグは結構対応されて苦しんだんですけど、キーパーを見つつ打てる中での自分の好きなシュートを打つのが、1番気持ちの乗ったいいシュートが打てるかなと思うので、そういう意識はしています。

 僕は高く飛ぶことと、(パスを)もらってからの歩数を意識しています。大学に入る前までは、ただ中に飛んで適当に打つみたいな感じだったんですけど、空中姿勢をちゃんと維持しないと、どこにも打てなくなっちゃうんで、自分の場合はそれを意識することと、歩数を1歩か2歩少ない歩数でシュートを打つことを意識しています。

西村 それ僕も一緒すね。

 みんなそうか(笑)。

西村 それが大事なんで、サイドは。

 正直そこ(歩数)と空中姿勢が良ければ。

西村 それが良ければ、空中姿勢もよくなりますもんね。

外種子田 僕は基本的に何も考えないです。こうしたらこうなるとかこういうときはこうみたいなのが無理なので。とにかく高く飛んで、あとは何も考えないです。考えたらはまっちゃうんで。

 それはある。

西村 峻汰はそっちタイプだよね。

――外種子田選手と白築(琢磨、文構3=東京・早実)選手のスカイプレーがリーグ戦中何度か見られましたが、普段から練習はされているんですか

外種子田 してないです。

 本当に?

西村 練習中にそのための練習はしないっすね。その場面の中でアドリブではやるって感じです。

――サイド以外のポジションをやるとしたらどこをやりたいですか

西村 キーパーですね。やっぱりここぞという場面で止めたら1番盛り上がる。その試合のヒーローは確定なんで。そういう意味ではやっぱ戦犯にもなりやすいけど、主役にもなりやすい、かっこいいポジションだなと思いますね。

 できるならセンターであったりエースだったり、いろんなバックプレーヤーをできたらかっこいいなと思います。高校まではやっていたりしたんですけど、大学入って壁感じて無理だと思ったんで、サイドやってますけど、できるならやってみたくはあります。

外種子田 僕は右のバックプレーヤーで。右バックで思いっきりプレーしたいなっていうのはずっと思っているんで、インカレのどっかで出来たらいいかなと思います。

西村 来年はあります。確実に。

――インカレの話に移りますが、現在のチームの仕上がり具合はいかがですか

西村 もうちょっとじゃないですか?

 ね。秋リーグで結構まとまった感があって。やっと細かいところを詰めてったりすかね。

西村 秋リーグで勝ちきれない部分はあったんで、そこを最後あとちょっとでどう仕上げるか。今の時点で完璧とは言えないんですけど、2週間後にチームのベストを持ってこれるように、あと2週間で調整できればなっていう感じすね。

外種子田 一緒です。

 雰囲気的にはいいですね。

西村 詰め切れるところを詰め切るって感じですね。

――インカレまであと約2週間となりましたが、現在練習で特に力を入れていることはありますか

西村 力を入れているところはディフェンスじゃないですかね。

 ディフェンスかな。

西村 早稲田が目指しているところは堅守速攻っていう軸があって。今年は速攻でボールを運べる選手とか、得点できる選手はたくさんいるんで、どっちかというとディフェンスを仕上げようみたいな感じですね。

 シュート精度ですかね。僕らのサイドシュートであったり、接戦で勝ち切るために。

――外種子田選手は

外種子田 一緒です(笑)。

――今年のチームの強みとか特徴は何ですか

西村 じゃあそっち(外種子田)から。

外種子田 ハーフタイムとかタイムアウトになった時に思ったことをしっかり言える環境です。言いたいことを先輩とかにため込まずに言えるというか。そこに対して不安要素をなくせるんで、それはすごくいいかなと思います。

 そうそう、マジでなんか言いたいこと言い合えるような雰囲気だったり、そういう感じのチームを僕らの代になってから目指そうっていう風に言ってて。それを割と体現できてるのはすごい良かったかなと思いました。ちょっと僕らが甘すぎるじゃないですけど、優しすぎてっていう部分もあるかもしれませんが、そこが僕らの強みですね。

西村 二人は雰囲気的な感じだったんで、僕はプレーのレベルとかハンドボールに関わってくることでいうと、きつい時に走り切れるところです。普段から走る練習が多いんで、体力勝負みたいな感じになっちゃうんですけど、チームとして60分間試合していると、最後の方はやっぱりどうしても身体的にきつくなってくるところもあるんですけど、その中でも60分間、最後まで走りきれるっていうのがチームの強みかなと思います。そのためのラントレをたくさんしてるんで。走りきれなきゃダメって感じですね。そこがちゃんとチーム全員徹底してできるっていうのが今のチームの強みかなと思います。

――今回のインカレは函館開催ですが、奥選手は地元開催で特別な思いはありますか

 地元なんでうれしいですね。北海道にあんま帰れてない、年に1回とかでしか帰れてないので、そこで試合ができるのがうれしいのと、あと知り合いだったり高校の先生であったりとかが多分見に来てくれると思うので、来れないかもしんないですけど。なんでそれは地元開催でうれしいです。

――初戦中京大学との対戦ですが、それを聞いて率直にどう思いますか

 うーん、強いなとは思いましたよ。

西村 まあうれしくはない、結局この大学だからこれをしようっていう感じではないので、どこが相手でも自分らのやることである守って走ることをやろうっていう感じなんで、あんまりなんとも思わなかったです。

 もっと(他に)あっただろうとは思う。

西村 相手(中京大)が東海地方の上位なんで初戦から厳しい試合にはなるかもなと思いました。

――勝ち上がっていずれ対戦したいなと思うチームはありますか

外種子田 鹿児島大学ですね。個人的にやりたいです。

西村 地元だからな。

 それで行ったら地元とやりたい。北海道大学とか札幌大学とか。

西村 あんまないっすね。なんか、どこ大学とやりたいとかよりは勝ちたい。その決まった目の前の相手と素晴らしい試合をしたいです。

――今のとこ2年連続初戦敗退していますが、初戦特にこれを意識して試合に臨もうみたいなのありますか

 僕らリーグ戦であったりだとか初戦の入り方が下手というか、あんまりうまくない。そこはインカレの出発する段階、新幹線とかの段階だったり、前の日の練習であったりとかからそれぞれが意識して臨まないといけないと思っています。インカレは独特の雰囲気というか空気があるんで、そういうのに弱いメンツが多いのが早稲田な気がするので、なるべくそれを和らげるために気持ちを作っていくことが大事かなと思います。

外種子田 相手の雰囲気に飲まれない。去年とかなんかうまくいかないみたいなのがずっと続いて、結局点数開いてしまったんで、とにかく最初から自分たちのスタイルを貫けば、自分たちのベストにもっていけると思うのでそこが大事かなと思いますね。

西村 雰囲気に飲まれないっていうのにも入ってくるのかもしれないですけど、試合の最初の方にうまくいかなくて、それをズルズル引きずるんじゃなくて、早め早めに修正して、試合の最後に1点でも多く点数を取って早稲田が勝てればいいくらいのメンタルで、焦らずに1個1個やっていくっていう試合運びが大事かなと思います。

――目標の日本一になるためのキープレーヤーは誰になると思いますか

西村 キーパーじゃないですかね。

 あと狩野(直樹、スポ4=埼玉・浦和学院)かな。

西村 あと1年の鍋島(弘樹、スポ1=福井・北陸)。大爆発するんで。彼は素晴らしいシュートを持ってるんでね、頑張ってほしいです。

――塚本選手(智宇、スポ4=富山・高岡向陵)はキープレーヤーに西村選手と外種子田選手を挙げましたが、それを聞いていかがですか

西村 言いそう、あの人(笑)。

外種子田 いいスローを出してくれれば、決めます。

西村 智宇さんからいいパスが出たら、シュート外せないんで。いいパスが出たらね(笑)。まあでも、期待してくれてんのはありがたいんで。僕らもキーパー陣には期待している部分があるので。智宇さんは去年のインカレ不発で試合後泣いてたんで。

 キープレーヤー渡辺航平(人3=神奈川・桐光学園)追加で。

西村 キーパーは塚本智宇と渡辺航平が入れ替わってもセーブ率が変わらない。なんなら最近すごく良くて。リーグ戦の後半とかあの2人のおかげでリーグ戦はなんとか早稲田は最後の方に復活できたので。あの2人の(シュートを)止めた時の盛り上がりに注目してほしいです。特に止めた時のベンチの盛り上がりがすごいっすね。渡辺航平が止めたときはヤバイっすよね。

 多分あいつはインカレでもペナルティ(スロー)を止めてくれると思います。

西村 智宇さんはあの涙の分、今年取り返してほしいですね。

――トレーナーの渡辺(大輝、スポ4=東京都市大付)さんは奥選手をキープレーヤーにしました

西村 やっぱね(笑)。仲いいんで。

 愛ですね。

西村 崇大さんが(ゴール)決めた時一人だけ「ナイス」って言ってるんで。

外種子田 一番うれしそうだもん。

 決めて盛り上げたいですね。

西村 崇大さんより喜ぶんで、大輝さんの喜びに注目しなきゃだめですね。

 僕決めたら僕撮らなくていいです(笑)。

一同 (笑)。

「1本のシュートに4年間の全てをぶつけられるように」(奥)


インカレへの思いを語る奥

――ご自身に関して注目してほしいプレーとか強みはありますか

外種子田 アバウトにいうならスピードですかね。速攻の飛び出しと(ボール)捕ってからのスピードです。

西村 キレキレのフェイントも。国体の愛知戦で点とった時のキレキレのフェイント頼むよマジで。みんな一番それに期待してる。

外種子田 スピードとオフザボールがうまくいけばいいプレーができると思うので、その2つを見てもらえればなと思います。

 多分2人(西村、外種子田)よりもシュートチャンスとか減ってくると思うんですけど、1本のシュートに4年間の全てをぶつけられるように出し切れるように頑張りたいと思います。

西村 自分はどれだけ走ってチームに貢献できるかだと思ってるんで、速攻の飛び出しと、あとは自分にボールが来なくても、ディフェンスを自分の方に引き寄せて逆側の人に決めてもらう、おとりのとしての存在感を見てほしいです。

――最後にインカレに向けて意気込みをお願いします

外種子田 頑張ります!

 この2人と違って今年が最後なので、後悔しないように自分にできることをここからあと2週間ぐらい続けていきたいと思います。で、必ず勝ちます。

西村 4年生との大会が最後なので悔いの残らないプレーをしたいですね。勝っても負けても最後までやることをやって4年生にはいい最後にしてもらいたいですね。そのためにもまずは初戦を勝ち抜くこと考えて頑張ります。

――ありがとうございました!

(取材・編集 丸山勝央、芦刈れい)


最後にインカレへの意気込みを書いていただきました!

◆外種子田崚汰(ほかたねだ・りょうた)(※集合写真左)

2003(平成15)年5月1日生まれ。171センチ。鹿児島・国分高出身。スポーツ科学部2年。チーム唯一の貴重な左腕。普段は右サイドを担当していますが、本人は右45をやりたいとのこと。インカレでは右45での活躍にも注目です!


◆奥崇大(おく・そうた)(※集合写真中央)

2001(平成13)年7月31日生まれ。176センチ。北海道・札幌月寒高出身。スポーツ科学部4年。ジャンプ力が持ち味のサイドシューター。ラストイヤーに待望の公式戦初得点を決めました。奥選手のサイドシュートでチームを勢いづけます!


◆西村悠吾(にしむら・ゆうご)(※集合写真右)

2004(平成16)年1月19日生まれ。172センチ。千葉・市川高出身。人間科学部2年。様々なパターンのシュートを打つことができる西村選手。対談中、積極的にトークを回して対談をスムーズにしてくれました。インカレでも西村選手のシュートテクニックで会場を沸かせます!