奈良県が見直しを進めてきた「大和平野中央田園都市構想」について、山下真知事と川西町の小沢晃広町長が6日、県庁で共同記者会見を開き、同町での新たな土地利用の方針を発表した。山下知事は、世界的なスポーツチームの関連拠点の誘致を目指して、特定の…

 奈良県が見直しを進めてきた「大和平野中央田園都市構想」について、山下真知事と川西町の小沢晃広町長が6日、県庁で共同記者会見を開き、同町での新たな土地利用の方針を発表した。山下知事は、世界的なスポーツチームの関連拠点の誘致を目指して、特定の事業者と協議していることを明らかにした。

 会見では、同町下永地区(15ヘクタール)に「子どもを中心に多様な交流が生まれるまち」をつくると発表。スポーツチームの関連拠点を誘致し、強化試合や大会を通じて、国内外から選手らが訪れ県内に滞在するスポーツツーリズムを目指すとした。

 加えて、工場見学や博物館のような子どもたちが楽しめる場を提供する企業を公募で誘致する。近くにある県の「まほろば健康パーク」(大和郡山市、川西町)とともに、家族連れが一日中楽しめるエリアを目指すという。

 いずれも時期は未定。新年度予算案には、計画策定や調査の費用を計上する。

 「世界的スポーツチーム」について、山下知事は「現在、ある事業者と話を進めており、前向きに考えてくれている」としつつ、費用負担などについての協議がまだ続いていることからチーム名の公表は避けた。

 誘致するメリットについては「スポーツに取り組むことで、子どもは成長し、子育て支援にもつながる」と強調。「魅力的なチームの関連拠点として整備することができれば、例えば、『サッカー留学』みたいな効果がある」と、県外から人を呼び込む効果への期待も口にした。

 一方、小沢町長は「県内外の子育て世代に喜んでもらえるエリアにしていきたい。具体的に魅力的なコンテンツを作っていけるかが勝負だと思っている」と話した。(阪田隼人、机美鈴)