日本高校野球連盟の審判委員と、中学硬式野球の審判が参加する第21回少年野球合同審判講習会が3、4日に兵庫県西宮市で行われた。 中学からは日本少年野球連盟(ボーイズ)、日本リトルシニア中学硬式野球協会、全日本少年硬式野球連盟(ヤング)の約3…

 日本高校野球連盟の審判委員と、中学硬式野球の審判が参加する第21回少年野球合同審判講習会が3、4日に兵庫県西宮市で行われた。

 中学からは日本少年野球連盟(ボーイズ)、日本リトルシニア中学硬式野球協会、全日本少年硬式野球連盟(ヤング)の約30人が出席した。コロナ禍などもあって、この3団体がそろうのは5年ぶりだった。

 日本高野連の審判委員が講師となって、ストライクゾーンや基本動作の確認、座学のほか、実戦形式での判定講習などを行った。

 講習会に参加した中学の審判からは様々な悩みが挙がった。

 シニアの松山能憲さん(49)は「成長期と重なるため、身長150センチくらいから180センチくらいまで様々な選手がいる。ストライクゾーンの判定が難しい」と吐露する。

 今回の講習では、高めの判定について助言をもらい、自信を深めたという。「投手のボークについてもたくさん例を示してもらい、とても学びになった」と語った。

 ボーイズの秦隆範さん(50)は「高校野球の審判のきびきびとした動きに驚いた。見習わなければならない」。競技人口の減少や審判のなり手不足を体感しているというが、「将来的に高校野球でプレーする選手がほとんど。審判もしっかりレベルアップして、野球界の発展に貢献したい」と話した。

 そのほか、有力選手が出場する試合を強豪高校の監督やスカウトが視察しに来ることもあり、「ジャッジが選手の将来に影響するかもしれないと思うと、プレッシャーを感じる」という声もあった。

 日本高野連の尾崎泰輔・審判規則委員長は「審判のレベルアップのためにも、今後も中学と高校の審判同士で交流を深めていきたい」と話した。(室田賢)