満開を過ぎた桜がトラックにひらひらと舞い落ちる中、第55回東京六大学対校が行われた。各種目順位ごとにポイントが与えられ、その総合結果で優勝が決まる今大会。早大は、男女合わせて7種目で優勝したが、総合優勝には届かず、男子対校、女子対校ともに…

 満開を過ぎた桜がトラックにひらひらと舞い落ちる中、第55回東京六大学対校が行われた。各種目順位ごとにポイントが与えられ、その総合結果で優勝が決まる今大会。早大は、男女合わせて7種目で優勝したが、総合優勝には届かず、男子対校、女子対校ともに2位となった。

 チームとしての優勝は果たせなかったが、1500メートルで大会記録を樹立し優勝した菖蒲敦司(スポ2=山口・西京)が大会MVPを獲得。男子のリレー種目2つで優勝を飾るなど、早大勢の活躍が随所で光った大会でもあった。

★三浦3連覇ならず2位 稲毛は続く3着(男子100メートル)

 100メートルには、三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)と稲毛碧(スポ3=新潟・東京学館新潟)が出場。予選ではともに組トップでゴールし順当に決勝へと駒を進めた2人だったが、決勝の結果は2位と3位。三浦はこの種目の3連覇を逃した。

  決勝のレースは早々に2列の構成に。その前方4人の中から、三浦がトップの河田航典(立大)を追いかける形で2人が抜けると、終盤、後列側にいた稲毛が追い上げ、2人に突っ込むような形で3着となった。

 シーズンは開幕したばかりだが、三浦はすでにこれまでの競技会を踏まえての改善を1番に考えている。その冷静な分析力はチームに対しても同じで、「現状を把握するという目的と総合優勝しにいくという目標を持って挑んだ試合に対して、適切なフィードバックがあった」(三浦)大会だったと振り返る。主将として、チームに多くの実りがある1年へ。まずは次戦、学生個人選手権での優勝を果たし、自身の結果でも大きな背中を見せてくれることだろう。


決勝を走る三浦

(記事 中村凜々子、写真 湯口賢人)

★風を生かしたレースプランで勝負!竹内が3度目の47秒台(男子400メートル)

 男子400メートルでは新上健太(人3=神奈川・早実)が3位、竹内彰基(スポ3=愛知・瑞陵)が2位の結果に終わり、昨年に続いての早大勢連覇とはならなかった。

  予選に先に登場したのは竹内。前半、バックストレートの追い風を生かしながら後半に余力を残して走り、最後は流して余裕の表情を見せた。続く組の新上は、リズムを意識したという前半の走りで勢いをつけ、第3コーナーあたりから法大と競り合いゴール。両者共に2着で決勝進出を果たした。

 決勝では、ホームストレートの強い向かい風に苦しみながらも最後まで粘り強い走りを見せ、竹内が47秒台の2位、次いで3位に48秒台で新上がゴールした。今回、3度目の47秒台を出した竹内は、「課題が多くまだまだ記録を向上させることができる」と現状に満足せずにさらなる記録の更新への意気込みを語った。また、新上と竹内はマイルリレーを合わせて計3本の400メートルを走るスケジュールをこなした。これから本格的な大会が始まると予選からレベルの高いレースを勝ち抜き、決勝で競い合えるだけの体力が必要になる。今回の大会はそういった感覚をつかむのにも彼らにとって良い機会になったことであろう。


決勝のレースを走る竹内

(記事 川上璃々、写真 湯口賢人)

★菖蒲が大会新を記録 堂々の1位フィニッシュ(男子1500メートル)

 1500メートルには、菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)と坂本達哉(教3=東京・淑徳巣鴨)が出場。序盤は菖蒲が先頭集団後方、坂本が2位集団に位置し、レースを展開。菖蒲は徐々に順位を上げて、大会新を記録し1位でフィニッシュ。坂本は14位でレースを終えた。

 1500メートルの主人公は間違いなく菖蒲だった。翌週に日本学生個人選手権(学生個人)で3000メートル障害を控える中、どこまでレースで力を試せるか体感するために出場。序盤はゆっくり入ることを意識したという菖蒲。明大の選手がスピード感を持って、レースを展開する中、冷静にチャンスを伺った。集団が完全にばらけた800メートル地点での順位は4位だったが、持ち前の粘りを見せ、2位に躍り出る。ラスト100メートルで法大の選手とデッドヒートを演じ、ゴール直前でかわし、1位でフィニッシュ。大会新も記録し、上々のシーズンインを迎えた。坂本も後方でのレース展開ではあったものの、ペースを落とすことなく、14着でゴール。

 自身の現在地を知る良いきっかけになった本レース。かねてから世界で戦いたいと語っている菖蒲にとって、学生個人で獲得できるワールドユニバーシティゲームズへの出場権は大きなチャンスである。今回の結果を自信につなげ、世界への挑戦に期待がかかる。


ガッツポーズでゴールする菖蒲

(記事 湯口賢人、写真 及川知世)

★伊藤は勝ちきれず2位 (男子5000メートル)

 5000メートルには、シーズンインから継続してレースに出続けている伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)が出場。「勝ち切るところで弱さが出てしまった」と1位の選手に独走を許す2位で悔しさは残ったが、チームに大きな7点をもたらした。

  レースは、スタート直後から法大の内田が引っ張るかたちで、1周68秒程度で進む。序盤から前方でレースを進めた伊藤は一度、2200メートル付近で先頭に立ったが、2800メートル付近で再び内田が先頭に。内田のペースアップにも対応し、2人で後続との差を大きく広げるが、3600メートル付近で内田に離され、そのまま独走を許す。終盤は伊藤も単独走となり、最終的には内田と約10秒差でのゴールとなった。

 レース展開としては失敗してしまった、という伊藤だが、後半ある程度まとめられた、と手応えも口にした。来たる関カレや大きい大会でも5000メートルを主戦場に活躍が期待される伊藤。エンジをまとう2年目、更なる進化が期待される。


終盤単独で走る伊藤

(記事 及川知世、写真 湯口賢人)

★池田が2位でフィニッシュ!本人は結果に厳しい見解(男子110メートル障害)

 男子110メートル障害では池田海(スポ2=愛媛・松山北)が予選、決勝と14秒前半の記録を残し2位という結果でレースを終えた。

  別の大会との兼ね合いで調整がうまくいかず、疲労がたまっていたという池田だが、そんな様子を一切感じさせない走りで予選を難なく突破。決勝では向い風の抵抗を感じさせないハードリングで1位に食らいつく走りを見せた。

 池田は今回の結果について「まだスタートラインに立ててはいない記録」と厳しく振り返る。世界で活躍することを視野に入れている池田にとっては13秒前半が目標となってくる。まずは、今回のレースで見つかった課題を克服し、直近の大会である日本学生個人選手権での記録更新に挑む。


決勝のレースを走る池田

(記事 川上璃々、写真 湯口賢人)

★川村が優勝! アベック優勝はならずも、男子は田中が2位(男女400メートル障害)

 400メートル障害には、早大から3名が出場。女子は川村が初優勝し、男子も田中と新井が揃って決勝に進出。田中が2位、新井も4位に入った。

 先に決勝が行われた女子400メートル障害には昨年の日本学生対校選手権(インカレ)を制した川村優佳(スポ3=東京・日大桜丘)が出場。「(対校)女子優勝のために必ず3点取る」ことを目標に掲げスタート。6台目あたりまでは、隣のレーンを走る立大の選手にわずかに先行されていたが、その後はインカレ覇者としての貫禄を見せつけ、見事優勝。「タイムには全く満足していない」と語ったものの、「今シーズン初の400メートル障害で、意識するべきポイントや課題が明確になった」と手応えもつかんだ。


8台目のハードルを越える川村

 男子は田中天智龍(スポ3=鹿児島南)、新井公貴(スポ3=神奈川・逗子開成)の2名が出場した。予選は「結構リラックスして入ることができた」(田中)との言葉通りに落ち着いてレースを進め、2人とも着順で突破。決勝では、東京五輪代表でもある法大の黒川と直接対決ということもあり、「黒川のスピードを体感できるチャンス」(田中)と捉えて臨んだが、前半から大きく遅れをとる。後半も「頑張った割にはあまり伸びてこなかった」(田中)と言うが、最後まで粘り切り田中が準優勝。新井も4着でフィニッシュした。田中は、「引っ張っていく立場としてこのタイムはまだまだ」と悔しさをあらわに。それと同時に「黒川に負けることを当たり前に思うのではなく、やっぱり勝ちたい」と力強く言い切った。今週末に控える学生個人(日本学生個人選手権)に向けては、「前半から攻めたレースをしたい」(田中)。

 400メートル障害は昨年のインカレで、出場した6人全員が決勝に進み、男女でアベック優勝も達成した早大のお家芸だ。伝統の強さを引き継ぐためにも、今後に向けて「まずは関東インカレ(関東学生対校選手権)優勝と日本選手権優勝を目指す」(川村)、「結果で、走りでチームを引っ張れるようになりたい」(田中)。今後の活躍からも目が離せない。


10台目のハードルを越える田中

(記事 加藤志保、写真 及川知世、湯口賢人)

★跳躍ブロック躍動!3種目で1位に(男子棒高跳、男子走高跳、女子走幅跳)

 跳躍勢では、平川巧(スポ4=静岡・磐田南)が男子棒高跳、八木颯太(スポ4=福岡)が男子走高跳、吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)が女子走幅跳で、それぞれ優勝を飾った。

 2メートル03の関東学生対校選手権(関カレ)標準突破を目標にしていたという八木。その目標にはわずかに届かなかったなかったが、風が強く、難しいコンディションの中、踏み切りの位置を細かく調整し、自己ベストタイの記録でガッツポーズも飛び出た。気候のコンディションも良く、調子が良かったという吉田は、関カレの標準を突破する5メートル83をマークして優勝。「対校戦でチームに貢献できたことがとてもうれしい」と振り返った。昨年のこの大会でも優勝していた平川は、今大会で2連覇を達成。しかし、目標としていた5メートルに及ばず、また様々な外的な要素に対応できなかったことから、「完全に実力不足」と、自己評価としては厳しいものになった。

 今回3人で24点を獲得し、少ない人数ながら存在感を示した跳躍ブロックの選手たち。対校戦を筆頭に、今後の大会でも活躍が期待される。


跳躍を終え笑顔の吉田

(記事 及川知世、写真 中村凜々子)

★早大男子リレー2冠!エンジに染まる(男子4×100メートルリレー、男子4×400メートルリレー)

 早大は男子4×100メートルリレーを3連覇、4×400リレー(マイル)を2連覇し、名門の力を見せつけた。

 男子4×100メートルには、1走から島田開伸(スポ2=静岡・浜松湖東)、大竹春樹(商2=東京・早実)、池淵秀(法3=京都・洛南)、西裕大(教3=埼玉・栄東)が出場。序盤は1位を法大に許してしまったが、2走から徐々に追い上げ、3走から4走にかけてトップを堅持。最後は西が意地を見せ、1位でゴール。短距離の主力である三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)や稲毛碧(スポ3=新潟・東京学館新潟)がいない中でも、フレッシュなメンバーで実力を発揮し、見事優勝に輝いた。


3走の池淵からバトンを受け取るアンカー西

 六大学の最終競技となったマイルリレー。有終の美を飾るためにも、絶対に負けられないレースになった。1走の眞々田洸大(スポ2=千葉・成田)が法大と同時にトップでバトンパス。竹内彰基(スポ3=愛知・瑞陵)は一度離されることはあったものの、後半の追い上げにより、単独首位で3走につなぐ。藤好駿太(スポ3=福岡・修猷館)は落ち着いて、後方を突き放し、余裕をもって4走に。新上健太(人3=東京・早実)は直線で法大に詰められたものの、粘りに粘り、わずかな差で1位をもぎ取った。昨年と同様にリレー種目を制覇した早大男子。これから控える数々の大会で、彼らが世間をにぎわせるのは必然だ。


ゴールに飛び込む新上

(記事 湯口賢人、写真 川上璃々、及川知世)

結果

▽男子

▽100メートル

オープン

島田開伸(スポ2=静岡・浜松湖東)  10秒73(1組1着)

井上直紀(スポ1=群馬・高崎)  棄権

大竹春樹(商2=東京・早実)  10秒57 (2組1着)

寺澤大地(スポ1=京都・洛南)  10秒94 (2組5着)

平野智也(文構2=京都・洛南)  11秒05 (2組6着)

澤大地(スポ4=滋賀・草津東)  11秒27 (3組4着) 予選

(2組3着+2)

三浦励央奈(スポ4=神奈川・法政二) 10秒72 (1組1着)(ー1・6)決勝進出

稲毛碧(スポ3=新潟・東京学館新潟) 10秒90 (2組1着)(ー2・2)決勝進出 決勝

三浦  10秒56 (2着)

稲毛  10秒60 (3着)

▽200メートル

オープン

秀島来(スポ3=千葉・東海大浦安)  21秒77(1組5着)

千田杜真寿(スポ2=茨城キリスト教学園)  棄権

池淵秀(法3=京都・洛南)  棄権

西徹  棄権

清水友彬(スポ1=三重・伊勢)  棄権

▽400メートル

オープン

村木渉真(スポM2=愛知・千種)  48秒28 (1組2着)

眞々田洸大(スポ2=千葉・成田)  48秒78(1組3着)

竹一虎(スポ1=滋賀・草津東)  棄権

佐藤カルタ(スポ2=神奈川・厚木)  50秒67 (3組2着)

石原慎也(法1=京都・洛南)  50秒86 (3組3着)

予選

(2組3着+2)

竹内彰基(スポ3=愛知・瑞陵)  48秒80 (1組2着)決勝進出

新上健太(人3=東京・早実)  49秒03 (2組2着)決勝進出

決勝

竹内  47秒94 (2着)

新上  48秒16 (3着)

▽800メートル

決勝

筒井航佑(スポ2=愛知・時習館)  1分52秒38(2着)

石塚陽士(教2=東京・早実)  1分54秒86 (7着)

▽1500メートル

決勝

菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)  3分46秒91 (1着)

坂本達哉(教3=東京・淑徳巣鴨)  4分05秒09 (14着)

間瀬田純平(スポ1=佐賀・鳥栖工)  棄権

▽5000メートル

決勝

伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)  14分18秒50 (2着)

鈴木創士(スポ4=静岡・浜松日体)  棄権

小指卓也(スポ4=福島・学法石川)  棄権

▽110メートル障害

予選

(2組3着+2)

西徹朗(スポ1=愛知・名古屋)  棄権

池田海(スポ2=愛媛・松山北)  14秒39 (2組2着)(-2・3)決勝進出 決勝

池田  14秒22(ー1・9)

▽400メートル障害

オープン

後藤颯汰(スポ4=長崎・五島)  54秒47(1組2着)

盛岡優喜(スポ1=千葉・八千代松陰)  棄権

金本昌樹(スポ2=東京・日大桜丘)  棄権

予選

(2組3着+2)

新井公貴(スポ3=神奈川・逗子開成)  53秒42 (1組2着)決勝進出

田中天智龍(スポ3=鹿児島南)  52秒32(2組1着)決勝進出

決勝

田中  52秒19(2着)

新井  53秒96(4着)

▽3000メートル障害

決勝

北村光(スポ3=群馬・樹徳)  9分13秒84 (3着)

諸冨湧(文3=京都・洛南)  棄権

▽4×100メートルリレー

決勝

早大(島田ー大竹ー池淵ー西裕)  40秒17 (1着)

▽4×400メートルリレー

決勝

早大(眞々田ー竹内ー藤好ー新上)  3分09秒89 (1着)

▽棒高跳

決勝

平川巧(スポ4=静岡・磐田南)  4メートル80 (1位)

▽走高跳

決勝

八木颯太(スポ4=福岡)  2メートル00 (1位)

▽三段跳

決勝

棚井将輝(スポ1=埼玉・大宮北)  棄権

▽女子

▽100メートル

決勝

中村真由(政経2=東京・早実)  12秒78(1組1着)オープン

鷺麻耶子(スポ2=東京・八王子東)  12秒37 (2組2着)

吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)  棄権

▽400メートル

決勝

生田桃子(人2=愛知・時習館)  62秒63 (1組1着)オープン

新田望(スポ1=神奈川・法政二)  棄権 オープン

津川瑠衣(スポ3=東京・八王子)  58秒60 (2組2着)

▽800メートル

決勝

髙田真菜(商4=東京・早実)  2分15秒77(2着)

▽100メートル障害

決勝

後藤紗衣(スポ2=福岡・西南学院)  棄権

▽400メートル障害

決勝

津川瑠衣(スポ3=東京・八王子)  61秒18(1組2着)オープン

川村優佳(スポ3=東京・日大桜丘)  61秒76 (2組1着)

▽4×100メートルリレー

決勝

早大 棄権

▽走幅跳

決勝

吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)  5メートル83 (1位)(+1・7)

▽走高跳

決勝

大坂美乃(文構4=愛知・明和)  記録なし (4位)オープン

コメント

▽男子

三浦励央奈主将(スポ4=神奈川・法政二)

――今日の試合の位置付けを教えてください

二つあって、一つは今の競走部がどこまで戦えるかなというところで、個人の位置づけとしては、これまでの2回の競技会の中での改善点や次までにこうしたいところというのを、しっかりとした試合の中で発揮することという2点で考えていました。

――予選の走りから振り返りをお願いします

全体的に体が緩んでいる感じがしていて、スタートから持っている力を発揮できませんでした。あまりいい流れではない中で走ったという感じです。

――そこからの決勝の順位やタイムについてはどう捉えられていますか

簡単な言葉で言うと、よくなかったかなと思います。予選の最初の30メートルでいけなかったところを、高いスピードで入れるように合わせてはいたのですが、そこは付け焼き刃の対応ではなかなか自分の狙っているタイムや順位にはならなかったかなという風に思います。

――3連覇というところは意識されていましたか

そこまで強く意識はしていなかったです。どちらかというと、3連覇よりも自分が早大競技会が終わってから今日までやってきたことをやるというところを狙っていました。

――現在のチームはどういった状況、雰囲気ですか

なかなか本来出場する予定だった選手、点を取るべき選手が出場することができなかったというところに関しては、全体としてのレベルの低さというか、チームとして戦うという対校戦においてはどうにかしなければならないと思います。短距離メンバーに関しては、順調に冬季練習を積んで移行期も過ごすことができたのですが、なかなか早大競技会とは違った環境で自分の持っている力や狙っている動きをやり切るとなると難易度が上がってくると思うので、そういったところに課題があるのかなという風に思います。なので、長距離メンバーの復調と短距離メンバーの練習と試合を繋げる部分がチームの課題だと思います。雰囲気については、非常に力のあるメンバーが多いので、練習の中でも切磋琢磨してお互いに刺激し合いながらやれている部分は大きいと思います。スプリントチームに関しても非常に状態がいいですし、今日もリレーで僕だったり稲毛(碧、スポ3=新潟・東京学館新潟)という本来メインで出場する選手を外して40秒1で優勝できていたので、仕上がりは悪くないかなと思います。

――準備段階から今日までを振り返って、チームとしてはどういった大会になりましたか

現状を把握するという目的と総合優勝しにいくという目標を持って挑んだ試合に対して、適切なフィードバックがあったかなと思います。現状としてメンバーが揃っていないこと、試合に出て点を取るべき選手が出ていないから総合優勝ができなかった、短距離メンバーは練習でやっていることを試合に合わせるという部分ができなかった、という風に結果に対してなんでかなというところははっきり出てきた試合だったかなと思います。ある意味、はっきり出ているので今後の対応だったり対校戦に合わせる部分は、入れやすいかなと思います。

――最後に次戦の意気込みをお願いします

次は学生個人選手権で、チームで戦うというよりは1人1人がやり切るという試合になると思うので、そこに向けて1週間、今日できなかった部分を合わせて突き詰めていくということをやっていきたいなと思います。最終的には、ユニバーシアード(ワールドユニバーシティゲームズ)の代表選考会になるので、ちゃんと優勝して代表を決めたいなと思います。

平川巧(スポ4=静岡・磐田南)

――今日はどのような目標で挑みましたか

5メートルを跳んで優勝することです。

――調子はいかがでしたか

調子は悪くなかったです。

――今日の試合の内容を振り返っていかがですが

競技開始から跳び始めるまでに4時間以上かかったことや、風が強く吹いていたことなどに対応しきれなかった。完全に実力不足を痛感しました。課題は明確にあるので明日から改めて目的意識を持って取り組んでいきたいです。

――順位や記録についてはどう捉えていますか

順位については最低限の目標を達成することができましたが記録はまだまだです。どんなコンディションであれ5メートルは超えていけるレベルにならなければならないと感じています。

――今後の目標を教えてください

関カレ入賞です。

八木颯太(スポ4=福岡)

――今日の目標を教えてください

最低限得点を取る、より高い得点を取る、できれば1位を取るというところが目標で、体の状態も上がってきていたので、2メートル3という関カレ標準を目指していくというところを目標としていました。

――ガッツポーズも出ていましたが、結果についてはどう振り返りますか

自己ベストタイの記録で、シーズンの1試合目はケガがあったため見送って、2試合目の競技会から出て、という感じで行っていて、なんとかベストタイというところに乗せることができたので、ガッツポーズが出たという感じです。

――踏み切り位置を修正しているような姿が見られましたが、その修正がうまく行ったというかたちですか

そうですね。結構風が強く、助走のスピードがなかなか安定できず、踏み切る位置をかなり重視して、いろいろ変えながらやっていきました。その中で、2メートルは良い位置で踏み切れたかなと思っています。

――2メートル3に足りなかったところはどういった点だと感じていますか

1本目は自分の中では惜しい跳躍ができたのですが、2本目3本目は踏み切りの際に、助走スピードをうまく跳躍に転換できず、バーの方に吹っ飛ばされてしまったというところがあったので、そこを改善できればもっと上の記録を目指していけるという話が大前監督(大前祐介監督、平17人卒=東京・本郷)と話をする中でもあったので、そこを課題としてやっていきたいです。

――今後の目標を教えてください

まずは、関カレの標準を一番に考えています。

菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)

――今日のコンディションはいかがでしたか

3000メートルを走った時に、自分の動きがかみ合っていない部分があったので、今回はしっかり練習を積んで、どこまでレースで力を発揮できるかを試しながらやっていました。

――今日の目標は

レースが久しぶりなので、しっかり勝ち切ることを目標にしていました。

――レース全体を通しての感想を教えてください

明治大学さんが早くいくと言われていて、自分はスピードが仕上がっていなかったので、ラスト追い付けたら追い付いていこうという気持ちで走りました。結果的に追い付いて、タイムも大会新だったので、シーズン一発目はかなり良いスタートを切れたのかなと思います。

――今回3000メートル障害ではなく1500メートルに出場した意図を教えてください。

来週の学生個人が本番なので、刺激程度に1500メートルを走ろうと相楽さん(豊駅伝監督、平15人卒=福島・安積)と話して、出場を決めました。

――どのようなレースプランを考えていましたか

最初の600メートルはゆっくりいって、次の600メートルで1位を取って、最後の300メートルが勝負だよと相楽さんには言われました。言われたとおりのレースができたのかなと思います。

――来週の学生個人への目標と意気込みをお願いします

入学当初から世界で戦いたいという思いでやってきたので、ようやく狙えるチャンスが来たのかなと思います。しっかり勝ち切り、優勝して、ユニバ(ユニバーシアード競技大会)を決めたいと思います。

新上健太(人3=東京・早実)

――今日の大会の目標と位置づけを教えてください

まず来週に学生個人があるということで、今の自分の現状を試しつつしっかり勝ちきるっていうのを目標に取り組んでいたのですが、六大学っていうこともあってしっかり挑戦もしつつ標準を定めた試合っていう位置づけでした。

――400メートル予選のレース感覚はいかがでしたか

予選は風が強いこともあって、自分のリズムを確認するイメージで臨みました。そういう意味では感覚として良くて、いい感じに走れていたのではないかと思います。

――風の影響がレースに響いていたのでしょうか

そうですね。結構後半かなり向かって風が吹いていたのであまり前半に力を使いすぎずに走っていました。

――決勝の結果をどうとらえていますか

予選で前半かなりスピードを上げて走れていたので、同じ感じでいこうと考えていたのですが、なかなか噛み合わない部分がありました。結果も3位で勝ちきれなかったので悔しい気持ちです。

――マイルリレーにはどのような気持ちで臨んでいましたか

今日初めて1日に3本走って結構しんどい感覚もあったのですが、チームで臨む唯一の試合でもあるのでしっかり勝ちきろうということを考えながら臨んでいました。

――チームで戦略などは考えていたのですか

大前監督から事前に大体の目標タイムが送られてきていてそのタイム通りに走れば確実に勝てるタイムだったので各自がそれを意識して臨みました。

――最後法政大学と接戦でしたがどのような気持ちで走っていましたか

3走までかなり後ろと距離をあけてきて余裕をもってバトンをもらえたので最後来られても勝ちきれる自信がありました。なので、実際に勝ちきれたのはよかったと思います。

――勝ちきって1位をとれた率直な感想をお願いします

嬉しいというより、連覇もかかって先輩から引き継いでいる部分もあったのでほっとした気持ちが大きいです。

――関カレに向けて目標をお願いします

去年は個人で決勝に残れなくて、マイルも2位というかなり悔しい結果に終わっているのでそのリベンジとして個人もマイルも優勝を目標に頑張りたいと思います。

竹内彰基(スポ3=愛知・瑞陵)

――今回の個人のレースの位置付けは

これまで対校戦に出場できる機会がなく、タイムでなく順位を優先する大会に出場することが大学で初めてだったので、自分の勝負強さをアピールできるポイントとして意識していました。

――予選のレース感覚はどうでしたか

リラックスすることと自分の走りのリズムを確かめることを課題として予選に挑みました。感覚的にはだいぶ余裕を持って走ることができましたが、客観的視点からのご指摘を頂いたので、決勝までに修正しました。

――レースのペース展開に暑さや風などのコンディションの影響はありましたか

最初の200メートルが追い風だったので、いつもと同じ通過タイムでいつもより力を使わないで走り、後半200メートルの向かい風でしっかり勝負できるようにしようとレース展開を組み立てました。

――決勝レースで意識したことを教えてください

予選で指摘された課題を修正し、前半から勢いよくスピードに乗ることを意識しました。また、隣のレーンが同じ早稲田の新上だったので、今まで練習で行ってきたスタートの感覚を引き出せるようにしました。

――タイムをどう受け止めていますか

決勝タイムは、3度目の47秒台だったのですが、課題が多くまだまだ記録を向上させることができると感じました。

――今回の課題と次回レースの目標について教えてください

今回は400mの予選・決勝、4×400メートル(リレー)の決勝という1日に400を3本走るスケジュールで、1本目の課題を2本目で修正し、2本目の課題を3本目で修正させました。しかし、レベルの高い大会になると1本目で課題のある走りをしていては次のラウンドに進むことができないので、1本目から納得のいく走りができるようにならなければいけないと感じました。次回のレースでは、今回の課題が再び課題とならないようにし、1本目から自分のもてる最大のパフォーマンスを発揮できるようにしたいです。

田中天智龍(スポ3=鹿児島南)

――今日の調子はいかがでしたか

調子はすごく良くて、シーズンベストは出るかなと思って試合に臨みましたが、なかなかうまくいかないところもありました。予選は結構リラックスして、ガツガツ行ったわけではなくて52秒3だったのですが、決勝は結構後半頑張った割にはあまり伸びてこなかったなという感じです。

――予選の走りについてはどのように振り返りますか

予選は緊張せずにリラックスして前半入れて、内側の法政大学の児玉さんがかなり来ていたのですが、自分の中では落ち着いて、後半上げることができました。予選と決勝を比べたら、予選の方がレース展開的には良かったかなと思います。

――決勝ではどのような目標を立てていましたか

まずは(法大の)黒川について行くということで、ちょうど前のレーンだったので、これはチャンスというか、黒川のスピードを体感できるなと思って走ったのですが、スピードが全く違うなと感じました。シーズンベストを出したかったのですが、スピードが足りないという課題も見つけられたので、そこに関してはプラスに捉えて学生個人(日本学生個人選手権)につなげたいなと思います。

――法大の黒川選手のことは意識していましたか

意識というか、負けることが当たり前になっていることがすごく嫌で、はたから見たら黒川が絶対に勝つというふうに見られていると思うのですが、やっぱりそこに自分の中では勝ちたいという気持ちはあるので。意識ではないですが、きっと黒川に勝ったら自ずとタイムもついてくると思うので。そうですね、勝ちたいです。

――決勝の走りを全体的に振り返っていかがでしたか

決勝は前半黒川に離されすぎた結果が、悪いというか、シーズンベストから大幅に離れたタイムになってしまいました。前半から攻めたレースをしないとタイムはでないと思うので、学生個人は前半しっかり行って、後半耐えるということを実現させたいです。

――2位という結果とタイムについては

50秒1のタイムを持っている(法大の)児玉さんに勝ち切れたという点では良かったです。ですが、3年生は僕が引っ張っていかないといけないので、引っ張っていく立場として今日のタイムはまだまだだなと感じています。

――今後の目標をお願いします

まずは来週学生個人があるので、前半しっかり攻めて、結果で、走りでチームを引っ張れるようにこの1年でなれたらいいなと思います。

西裕大(教3=埼玉・栄東)

――4継のレース全体をどう振り返りますか

前回の早大競技会で、バトンを継なげなかったので、この3週間はバトンの修正に努めてきました。今回、良い形でバトンを継なぎ、優勝できたのはその成果だと思います。また、正規メンバーでない中、勝ちきれたのは良い冬季練習ができ、短距離部員全員の底上げができた結果だと思います。

――個人として今日の走りはいかがでしたか

個人としては、来週行われる学生個人選手権に向けて、最高スピードを上げる意識で出場しました。勝ち切ることでき、向かい風が強い中で区間タイムが9・54と及第点の走りはできたと思います。しかし、これまでの4継のアンカーが松本さんだったことを考えるとまだまだ物足りず、4継メンバーを勝ち取る上で更なるレベルアップが必要だと感じました。

――3連覇達成となりましたが、率直な感想を教えてください

正規メンバーでない中、勝ち切れたのは素直にうれしいです。しかし、チームの目標はもっと上にあるので、ここを通過点として目標に向けて頑張りたいと思います。

――今年度の目標をお願いします

200メートルはユニバ出場と、両インカレで3位入賞です。また、4継とマイル両方での日本インカレ優勝です。

池田海(スポ2=愛媛・松山北)

――今日の体のコンディションはどうでしたか

1週間後に学生個人があって、調整がうまくできなかったです。その影響もあってあまり疲労が取り切れずに溜まっていたまま臨んだという感じです。

――その疲労の影響はレースに出ましたか

表立って出たなという感じはないのですが、走り終わった後の疲労感はいつもより大きかったと思います。

――予選の走りを振り返っていかがですか

まだ、嚙み合わないというか練習で取り組んでいることが全力を出すこういう舞台でまだできてないなという印象を受けました。

――風でレースに支障はありましたか

確かに強かったのですが、あまり意識しませんでした。風が強いからといって弱音を吐きたくなかったので気になる要因ではありましたが、気にしないようにしました。

――今日の結果をどう受け止めていますか

まだまだ目指しているところには届いてなくて、世界大会に出て戦うことが自分の中の目標なので、今日の結果はまだスタートラインに立ててはいない記録であると思いました。ですが、今回意味がなかったというということではなくて今自分ができてないことを確認して次にちゃんと生かそうと思えば生かせることができる課題が見つかったレースでした。

――今回の課題と今後の目標を教えてくだい

課題はつぶれた走りをしてしまうということです。前から改善しようと取り組んでいたことなのですが、全力を出し切るこういう場で改善されたフォームができればと思っています。今年の目標はユニバです。その選考会が学生個人であるのでそこで勝って選考に入りたいです。まだ僕は標準記録を切っていないので、記録を切ってなおかつ切るだけでは日本の中では戦えないので13秒前半を目指して練習していきたいです。

伊藤大志(スポ2=長野・佐久長聖)

――今回の目標は

対校戦(5000メートル)は僕一人の出場だったので、確実に点を取ってこなければいけなくて、勝ち切ることが一つの目標でした。あまり風や気温のコンディションが悪い中、関カレでも同じような状況が予想されるので、そこでどれだけ勝てるのかというところが大事になってくると相楽さんから言われました。悪状況の中でどれだけ勝ち切れるかを目標に走っていました。

――レースプランは

スタート前は風が良くなかったので、後半まで足を溜めて、自分の得意な場面まで待つ感じでした。

――レース中にプランの変更はありましたか

2000メートルまではうまく集団の中で足を溜めながらレースを進めていたのですが、2000メートル過ぎにずっと引っ張っていた法政の内田さんに前に出てくれと言われ、先頭を引っ張った時に思った以上にキツさを感じてしまいました。それに加えて、ペースを落としてしまい、内田さんの足を休める形になってしまいました。3000メートルから、内田さんは2分45秒くらいで2周をしていたので、そこの隙を作らせてしまったかなと思います。勝ちに対する貪欲さや勝ち切るところで弱さが出てしまったので、レース展開的に失敗したかなと思います。

――タイムの目標はありましたか

タイムは特に考えていませんでした。勝負に勝ち切ることを目標にしていました。

――今後狙っていくレースは

今後はおそらく5000メートルが主戦場で関カレでも5000メートルに行くと思います。日本選手権の標準は切っていないので、どこかでタイムを狙って、標準を切りに行くのがこれからの流れになると思います。ただ、タイム以上に勝ち切ることが去年や今回の六大学でも足りなかったので、これからは勝ちを意識してレースをしたいです。

▽女子

吉田梨緒(スポ4=北海道・立命館慶祥)

――優勝ですが率直な感想としてはいかがですか

対校戦でチームに貢献できたことがとてもうれしいです。

――今日はどのような目標で挑みましたか

久しぶりの対校戦となったので、その雰囲気の中で1つ1つ動作を確認しつつ、チームのために優勝することを目標にしました。

――風等のコンディションはどう感じていましたか

ちょうど良い追い風、暖かな日差し、絶好のコンディションでした。

――自分の調子としてはいかがでしたか

アップの段階で軸のある動作がハマってきていたので、調子はよかったです。

――試技内容振り返るといかがですか

5本目までは助走、踏切、空中動作のいずれかが噛み合わずバラバラでしたが、6本目で追い風を利用して、着地までうまくまとめられました。

――今後の目標をお願いします

対校戦で点数を積み、自己ベスト更新を目指します。今後、記録を狙う上で求められるスピード感と流れのある助走、そしてそれに対応できる踏み切りの技術練習、身体作りをしっかりと行っていきます。ラストシーズン、1つ1つの試合を楽しみます。

川村優佳(スポ3=東京・日大桜丘)

――今日のレースの目標を教えてください

対校1位、59秒台です。

――今日のコンディションはいかがでしたか

3月5日の試合から坐骨神経痛になってしまい、着地時に違和感などがあったので万全とは言えませんでした。

――意識していた選手はいますか

女子優勝のために、必ず3点を取るという気持ちでいたので、一緒に走る選手は全員意識して走りました。津川(瑠衣、スポ3=東京・八王子)はOP参加だったので違う組でしたが、津川のことも意識していました。

――タイムと順位についてはどう捉えていますか

順位は対校で1着でフィニッシュできてよかったが、タイムに関しては全く満足できていません。でも、今シーズン始めての400メートル障害で、これから意識・改革すべきポイントや課題が明確になったレースだったので、また練習の計画をしっかりと立て直して次の試合にしっかりと準備したいです。

――今後の目標を教えてください

昨年村上さんが繋いでくれた400メートル障害連覇を目指して関カレ優勝と、昨年悔しい思いをした日本選手権でも優勝を目指して頑張っていきたいです。また、今回の六大学で男子の4×400mRを見てとても刺激を受け、改めて女子もマイルでもしっかり戦っていきたいと思いました。これらを達成するためにも、まずはしっかりとケガを治して万全の状態で試合に挑めるようしっかりと身体づくりをしていきたいと思います。