家電量販店ケーズデンキを展開するケーズホールディングス(HD、水戸市)が、プロバスケットボールB1の茨城ロボッツを通じて、水戸市のすべての市立中学校15校と義務教育学校1校にバスケットボール計320個を贈った。1月29日、市役所で贈呈式が…

 家電量販店ケーズデンキを展開するケーズホールディングス(HD、水戸市)が、プロバスケットボールB1の茨城ロボッツを通じて、水戸市のすべての市立中学校15校と義務教育学校1校にバスケットボール計320個を贈った。1月29日、市役所で贈呈式があった。

 ロボッツによる「M―HOPE~みんなの希望~」という地域貢献活動。誰もがバスケットボールを楽しめる環境づくりを進める取り組みで、パートナー企業の出資によりボールやゴールを児童養護施設などに贈っている。ケーズHDはパートナー企業の一つになっている。

 今回は水戸市の中学生たちから将来のBリーガーが誕生し、ふるさとを盛り上げてほしいというケーズHDの希望から、各校へのボール寄贈が実現した。1校あたり20球に加え、マスコットのロボスケのパネルを順次学校へ届けるという。

 市役所での贈呈式には、各校を代表して赤塚中学校2年で男子バスケットボール部の山下初流乃(はるの)さん、武内伍樹(いつき)さん、倉持孔士(こうし)さんの3人が海野隆校長とともに出席した。同中は今年度の県民総合体育大会で準優勝し、関東大会へ進出した強豪だ。3人は新チームの主力選手として期待されているという。

 ボールを受け取った部長の山下さんは「ありがとうございます。僕たちは(2年連続の)関東大会出場をめざしているので、いただいたボールを使ってたくさん練習し、みんなで力を合わせて目標を達成できるように一戦一戦悔いのないプレーをしていきたいと思います」と感謝と決意の言葉を述べた。

 ケーズHDの平本忠社長には、高橋靖市長から感謝状が贈られた。平本社長は「このバスケットボールで練習してもらい、ぜひ水戸市出身のBリーガーが誕生してほしい。中学生のみんなにもアダストリアみとアリーナへ足を運んでプロのプレーを見てもらい、もっと水戸のバスケットが盛り上がれば」と力を込めた。

 ロボッツの西村大介社長は「スポーツで企業、自治体、市民の皆様をつなげたいというロボッツの思いが形として実現できた」と話し、平尾充庸(あつのぶ)主将は「子どもたちには、このボールに込められた気持ちを受け取ったうえでプレーしてもらえればうれしい」とエールを送った。(中村幸基)

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 今季の茨城ロボッツは苦戦が続く。1月27、28日には神栖市で広島と対戦し連敗。同21日に強豪の島根を破ったが勢いは続かず、チームは3勝30敗となった。

 B1の下位2チームはB2に自動降格される。同29日現在で、ロボッツは最下位。4勝の富山、6勝の信州、10勝の北海道と京都が下位チームだ。

 ロボッツの西村大介社長は同25日、「目の前の一戦一戦を全力で戦い、必ずB1を継続したい」と公式サイトでメッセージを発表。「目標をシーズン当初掲げた35勝から『B1継続・B PREMIER昇格』に修正する」とした。(河合博司)