プロバスケットボールB1の茨城ロボッツが、リーグ戦60試合の折り返しを過ぎて、3勝28敗と極度の不振にあえいでいる。残り試合数は29。リーグの下位2チームのままシーズンを終えれば、B2に自動降格されてしまう。 17日のホームでの北海道戦。…

 プロバスケットボールB1の茨城ロボッツが、リーグ戦60試合の折り返しを過ぎて、3勝28敗と極度の不振にあえいでいる。残り試合数は29。リーグの下位2チームのままシーズンを終えれば、B2に自動降格されてしまう。

 17日のホームでの北海道戦。平日にもかかわらず3913人もの観客が訪れたが、66―84で敗れた。北海道も成績下位のチームで、落としたくない一戦だった。

 21日を終えて3勝のロボッツは、リーグ24チームで最下位。過去5年で最下位になったチームでも、試合数に違いはあるものの、5~13勝を挙げている。

 B1で戦うのが3季目になるロボッツ。シーズン前に「最低35勝」の目標を掲げた。1季目に16勝、2季目に23勝と積み上げ、現実的な目標設定だった。

 だが出だしでつまずき、10月上旬の開幕から10連敗。11月5日に初勝利をホームで挙げたが、その後12月末まで14連敗を喫した。

 原因は主力選手の負傷が大きい。開幕から主将で司令塔の平尾充庸(あつのぶ)と、昨季は攻守の要だったエリック・ジェイコブセンの欠場が続いた。平尾は復帰したものの、ジェイコブセンは「今季中の復帰をめざす」(広報)という状況だ。

 今季、競り負ける試合が目立つ。10点差以内の試合は15試合あったが、勝てたのは2試合だけ。延長になった2試合はいずれも落とした。指揮官が2回替わり、チームを混乱させた。試合運びに課題を抱えている。

 それでも、ファンは熱い視線を注ぐ。17日の試合ではこんな声を聞いた。

 ひたちなか市の石橋隼人さん(44)はホームの全試合を夫婦で観戦している。「勝ち負けに関係なく、ロボッツをどこまでも応援するよ。仕事を一生懸命がんばれるのはロボッツのおかげ」とまで言う。

 水戸市の金子禎胤(さだつぐ)さんは小学2年の長女と観戦。今季5戦目だが、いまだに勝利を見ていない。「こんな大勢が、よくぞ応援を頑張っていると思います。自分も含めて。観客がもっと盛り上がるプレーをお願いしたい」

 光明はある。21日の試合では、ここまで19勝の強豪、島根を13点差で破った。今季のアウェー初勝利だ。シーズン後半に向けて新たに外国人選手を獲得し、巻き返しを図る。(河合博司)