比較的紛れが少ない中山競馬場外回り2200mコースを使い、別定重量で行われるGII競走。外回りコースは向こう正面の最も奥深い部分からなだらかな下りが続き、ゴール前には急坂が待つ難コース。機動力、持久力が問われるコース設定だ。過去10年間…

 比較的紛れが少ない中山競馬場外回り2200mコースを使い、別定重量で行われるGII競走。外回りコースは向こう正面の最も奥深い部分からなだらかな下りが続き、ゴール前には急坂が待つ難コース。機動力、持久力が問われるコース設定だ。過去10年間で1番人気馬は【2-3-0-5】で、3番人気以内馬は【6-5-3-16】。年齢別では明け4歳馬が2勝なのに対して5歳以上馬が8勝している。今年は3勝クラスを勝ち上がって挑む馬が多く、能力比較が難しい。

 ◎チャックネイトは昨秋のアルゼンチン共和国杯56kgで勝ち馬から0.2秒差の3着同着。ブリンカー着用のセン馬だが、3歳2月のデビュー以来1度も掲示板を外していない堅実性が持ち味だ。前走も道中は苦しい位置取りになったが、最後まであきらめずに伸びてきた。

 全4勝を2200m以上で記録している長距離型で、芝2200mは【2-1-2-0】と得意にしている距離。前走でクラスにめどを立てており、ここは重賞初勝利のチャンスと判断した。

 〇ボッケリーニは22年目黒記念など重賞3勝の実力馬。このレースは6歳時に出走して勝ち馬から0.3秒差3着で、その1戦を含めて中山コースは【0-2-1-1】。昨秋は京都大賞典クビ差2着、チャレンジCハナ差2着と惜しい競馬を続けてきた。2015年の最優秀4歳以上馬ラブリーデイの全弟らしくレースを使われながら力をつけてきた印象。明けて8歳とはいえ年齢的な衰えは感じない。

 ▲マイネルウィルトスは昨秋のアルゼンチン共和国杯0.2秒差2着で、暮れのステイヤーズSは0.5秒差3着。これらを含め重賞競走は2着4回、3着1回と勝ちきれないレースを続けているものの、高いレベルで堅実だ。中山競馬場外回りコースは初めてだが、瞬発力タイプではなくというよりも長く良い脚を使えることから脚質的にはあっている印象だ。

 △モリアーナは紫苑S優勝馬で、秋華賞は出遅れて後方からの競馬となったが、京都競馬場の短い直線でリバティアイランドから0.6秒差5着まで追い上げた。3歳春はマイル路線を歩んでいたことから、距離には若干の不安もあるが今回のメンバーに入れば、この馬の瞬発力は魅力だ。

 △ラーグルフは昨年の中山金杯優勝馬で、中山記念2着馬。札幌記念は本調子になかったようだ。立て直されれば侮れない。