大リーグの大谷翔平選手が全国の小学校に三つずつ贈ったグラブが、大分県玖珠町の、児童が1人だけの小学校にも届いた。 古後小学校は、JR豊後森駅から北に約10キロの山間地帯で、冬は寒さが厳しく積雪も多い地区にある。通う生徒は5年生の河津智樹さ…

 大リーグの大谷翔平選手が全国の小学校に三つずつ贈ったグラブが、大分県玖珠町の、児童が1人だけの小学校にも届いた。

 古後小学校は、JR豊後森駅から北に約10キロの山間地帯で、冬は寒さが厳しく積雪も多い地区にある。通う生徒は5年生の河津智樹さん1人しかいない。

 この学校にもグラブは右利き用2個と左利き用の計3個が届き、10日にお披露目された。手にとった河津さんは「すごっ。かっこいい」と思ったという。ただ、ほかに児童がいないため、午後から飯室浩幸校長とキャッチボールをした。

 17日は、古後小の卒業生でもある宿利(しゅくり)政和町長、町教委の梶原敏明教育長を相手に3人でキャッチボールを楽しんだ。

 剣道を習っていて、野球を9人でやったことがないという河津さんだが、家では中学2年の兄とキャッチボールをしているといい、グラブが届くのを楽しみにしていたという。

 グラブを手にはめたときの感想を聞かれると「やわらかくて軽い」と感触を語り、「大谷選手ありがとうございます。きちんと手入れして卒業まで大事に使います」と話した。

 グラブは大谷選手が全国の小学生に野球を楽しんでもらおうと、国内の小学校約2万校に計約6万個を寄贈すると、インスタグラムなどで発表していた。(大村久)