今年のアメリカジョッキークラブカップ(4歳上・GII・芝2200m)の大きな特徴は、明け8歳のベテランが4頭もエントリーしていることだ。しかもカラテ(牡8、美浦・辻野泰之厩舎)、ボッケリーニ(牡8、栗東・池江泰寿厩舎)、マイネルウィルト…

 今年のアメリカジョッキークラブカップ(4歳上・GII・芝2200m)の大きな特徴は、明け8歳のベテランが4頭もエントリーしていることだ。しかもカラテ(牡8、美浦・辻野泰之厩舎)、ボッケリーニ(牡8、栗東・池江泰寿厩舎)、マイネルウィルトス(牡8、栗東・宮徹厩舎)と有力馬がズラリ。近年の重賞では珍しい高齢馬優勢の構図となっている。

 中でもエース格はボッケリーニだ。GIではワンパンチ足りないが、GIIとGIIIでは目下8戦連続で馬券圏内、そして7戦連続で連対を確保している。中山も4戦して未勝利とはいえ、一昨年のAJCCが3着、一昨年と昨年の日経賞が2着だから、むしろ得意の部類。4つ目の重賞タイトル獲得が期待できそうだ。

 これに続くのがカラテ。今回は7カ月ぶりとなるが、一昨年の新潟記念を3カ月ぶり、昨年の新潟大賞典を6カ月ぶりで制しているので、休み明けはむしろプラス。2200mさえクリアできれば勝ち負けになる。もう1頭、マイネルウィルトスも忘れてはいけない。重賞は未勝利とはいえ、2着4回、3着1回だから実績は十分。どんな展開でも差し込んでくるので、ここも上位争いになりそうだ。

 今年で65回目となるAJCCだが、これまで8歳以上が勝利したことはない。86年以降に限ると、09年のエアシェイディ、10年のシャドウゲイト、11年のミヤビランベリ、13年のトランスワープと2着が4回。今年こそは史上初の8歳馬Vなるか。ベテラン勢の走りに要注目したい。