テニスの4大大会初戦、全豪オープンは14日、メルボルンで開幕し、男女シングルス1回戦が行われた。女子では主催者推薦の本玉(ほんたま)真唯(島津製作所)が2021年の全仏オープン覇者、バルボラ・クレイチコバ(チェコ)に6―2、4―6、3―6…

 テニスの4大大会初戦、全豪オープンは14日、メルボルンで開幕し、男女シングルス1回戦が行われた。女子では主催者推薦の本玉(ほんたま)真唯(島津製作所)が2021年の全仏オープン覇者、バルボラ・クレイチコバ(チェコ)に6―2、4―6、3―6で逆転負け。日比野菜緒(ブラス)は第8シードのマリア・サカリ(ギリシャ)に4―6、1―6で敗れた。男子は全豪に初出場の望月慎太郎(木下グループ)がトマーシュ・マハツ(チェコ)に5―7、1―6、5―7で敗れた。

 日本女子の2人がシード選手の壁にはね返された。

 本玉真唯は3年前の全仏女王の第9シード、クレイチコバから第1セットを先取。第2セットは3―1と先行し、最終セットも先にブレークしながらの逆転負け。それでも、「全体的な流れは私にあった。プレースタイルはこれでいいんだと自信になった」と善戦を前向きにとらえた。4大大会出場2回目の24歳は「観客に後押しされて、気持ち良かった」。感想と表情にすがすがしさがのぞいた。

 日比野菜緒は全豪で2度目の対戦となった第8シードのサカリを攻略できず、前回に続きストレート負け。4大大会で初めてとなるセンターコートでの試合に「緊張していた。でも、すべての瞬間を楽しもうと思ってやった」。

 4大大会20回目出場の節目で、プロテニス選手としての栄誉を初体験した。「皆があこがれるコートでできたのは、長くやってきたごほうびじゃないかな」と感慨深げに言った。

 今年の最大の目標にパリ五輪を挙げた。「出るだけでは意味がない。この先、何年できるかわからないので、自分のテニスを突き詰めたい」。29歳はベテランっぽい決意を口にした。(メルボルン=稲垣康介)