今年の日経新春杯(4歳上・GII・芝2400m)は4年ぶりに京都での開催となる。そこで京都芝2400mの特徴、そして適性のある馬を探ってみたい。  何といっても京都芝2400mは決め手の生きるコースだ。19年〜23年の41鞍を振り返ると…

 今年の日経新春杯(4歳上・GII・芝2400m)は4年ぶりに京都での開催となる。そこで京都芝2400mの特徴、そして適性のある馬を探ってみたい。

 何といっても京都芝2400mは決め手の生きるコースだ。19年〜23年の41鞍を振り返ると、上がり3F最速をマークした馬が[24-11-6-7]の勝率50.0%、複勝率85.4%、同2位が[11-16-6-16]の勝率22.4%、複勝率67.4%と、ともに素晴らしい成績を残している。対照的に同6位以下は[1-4-5-218]の勝率0.4%、複勝率4.0%と壊滅的。序盤の貯金で押し切ることはもちろん、馬券圏内に粘ることも難しいコースといえる。

 この傾向は日経新春杯も例外ではなく、00年以降に京都で開催された21回に限ると、上がり3F最速をマークした馬が[13-5-3-3]の勝率54.2%、複勝率87.5%と優秀。一方、同6位以下は[2-3-7-163]の勝率1.1%、複勝率6.9%と苦戦している。09年に大逃げを決めたテイエムプリキュアのような馬はあくまで例外。今年の日経新春杯も上位の上がりを繰り出せる馬を見つけることが的中の近道となるだろう。

 もう一点、種牡馬別の成績もチェックしたい。要注目はハービンジャー産駒。19年〜23年の京都芝2400mで[4-5-3-13]の勝率16.0%、複勝率48.0%。回収率が単勝で413%、複勝でも164%あるように伏兵の激走も多いので、必ず押さえておきたい。

 以上の2点から、今年の注目馬は3頭だ。まずはハービンジャー産駒のカレンルシェルブル(牡6、栗東・安田翔伍厩舎)とヒンドゥタイムズ(セ8、栗東・斉藤崇史厩舎)。とりわけカレンルシェルブルは近10戦のうち、6戦で上がり3Fメンバー中最速をマークしているのでイチオシ。実績的には見劣るが、初コンビとなる武豊騎手の手綱も含めて不気味な存在だ。

 もう1頭はサトノグランツ。4走前と2走前にGII勝ちの実力馬。何より大敗した3走前の日本ダービー(11着)と前走の菊花賞(10着)でも、上がり3Fがそれぞれメンバー中2位タイ、3位タイだったことが強調点。上位人気は必至だが、馬券の軸としては信頼できる存在といえる。