バレーボールの全日本高校選手権(春の高校バレー)は7日、東京体育館で準決勝があり、男子は2連覇をめざす駿台学園(東京)が昇陽(大阪)にストレート勝ちした。初めて4強入りした福井工大福井は鎮西(熊本)に快勝。女子は前々回大会まで2連覇した就…

 バレーボールの全日本高校選手権(春の高校バレー)は7日、東京体育館で準決勝があり、男子は2連覇をめざす駿台学園(東京)が昇陽(大阪)にストレート勝ちした。初めて4強入りした福井工大福井は鎮西(熊本)に快勝。女子は前々回大会まで2連覇した就実(岡山)が誠英(山口)を破り、高校総体と国体との「3冠」がかかる下北沢成徳(東京)は旭川実(北海道)を下した。決勝は男女ともに8日に行われる。

■福井工大福井の森本、「鎮西の守備をぶち壊す」

 男子の福井工大福井は序盤、鎮西の高いブロックに手を焼いた。第1セットの12―12から突破口を開いたのは、ピンチサーバーの2年生、森本泰地だった。

 西田靖宏監督に「ビッグサーバー」と称される切り札が、やるべきことはいつもと同じ。強いサーブで相手の守備陣形を崩し、ラリーの主導権を握ることだ。

 「鎮西の守備をぶち壊す」。身長185センチの長身をめいっぱい使いジャンプサーブを放った。相手のレシーブを乱し、サービスエースを含む6連続得点を生み出した。このセットを取って流れをつかんだ。

 チームは福井県勢として初めて決勝の舞台に立つ。「(相手の)駿台学園は守備の良いチーム。またサーブで流れを作りたい」

■下北沢成徳、「緩み」消えて快勝

 女子の下北沢成徳の選手たちは終盤、ぐっと集中力を高めた。順調に2セットを連取したが、第3セットは24―24のジュースに持ち込まれていた。

 25点目を取った後のプレー中、ブザーが誤作動で鳴った。思わぬ仕切り直しとなっても、動揺はない。最後は相手エースのバックアタックを河俣心海がコートすれすれで返球。相手のミスを誘って粘り勝った。

 「気の緩みがあった」。みなが指摘するのは前日の2試合だ。3回戦はマッチポイントから連続失点。準々決勝は第1セットを奪われる苦しい展開だった。

 それが、この日は鮮やかなストレート勝ち。エースのイェーモンミャは「競った場面を乗り越えてこそ成長できる」と言った。