バレーボール 全日本高校選手権2回戦 駿台学園2 25―14 0佐賀学園       25―11 今季の高校バレーをリードしてきた駿台学園が、「春高バレー」の初戦で貫禄の強さを見せた。 試合開始直後から、身長191センチの秋本悠月のブロッ…

 バレーボール 全日本高校選手権2回戦

 駿台学園2 25―14 0佐賀学園

       25―11

 今季の高校バレーをリードしてきた駿台学園が、「春高バレー」の初戦で貫禄の強さを見せた。

 試合開始直後から、身長191センチの秋本悠月のブロックなどで3連続得点。セッターの三宅綜大は「単調にならないように」とトスを意識した。両サイドからのアタックだけでなく、中央からの速攻も多用した。

 相手のブロックを散らし、一度もリードを渡さないままストレート勝ちした。

 前回の春高バレーで6大会ぶり2度目の優勝を果たした。今年のチームには、ともに18歳以下日本代表の秋本とエース亀岡聖成ら、昨年からの主力が多く残った。前評判通り、スタートは快調だった。

 全国トップレベルの守備と多彩な攻撃で夏の高校総体を制覇。多くの学校が戦術を「手本」とし、追われる存在になった。しかし、駿台学園を中心とした東京選抜で出場した秋の国体は、山口県代表の高川学園に逆転で敗れた。

 「自分のせいで負けた」。三宅綜は責任を痛感した一人だ。ブロックをかわそうとトスの速度を上げすぎ、スパイカーとの呼吸が合わなかった。攻撃力をいかしきれなかった。

 以来、三宅綜はトスの意識を変えた。

 「スパイカーがジャンプする通過点にボールを持っていくイメージ。速さだけじゃなくて、打ちやすいトスを」

 4年ぶりに制限なしで観客が入った春高の初戦は、独特な緊張感があった。だからスパイカーに好調だと感じてもらおうと、いつも以上に丁寧に上げた。

 次戦の3回戦は、リベンジの機会となる。自分たちに勝った勢いそのままに国体を制した、高川学園との「再戦」だ。

 三宅綜は言う。「色んな記事とかで、今年は駿台学園が強いと取り上げてもらってきた。ここで勝って、『今年は駿台だったな』って思われるバレーがしたい」(大宮慎次朗)