今週の土曜日は、京都競馬場で京都金杯(GIII・芝1600m)が行われます。  調整の難しい冬場のハンデ重賞で度々波乱が起こる難解な一戦。昨年は上位人気馬が上位を独占していますが、22年は7番人気、11番人気、2番人気で決着し三連単は1…

 今週の土曜日は、京都競馬場で京都金杯(GIII・芝1600m)が行われます。

 調整の難しい冬場のハンデ重賞で度々波乱が起こる難解な一戦。昨年は上位人気馬が上位を独占していますが、22年は7番人気、11番人気、2番人気で決着し三連単は19万馬券の高配当。21年は三連単122万馬券と大荒れの結果となっています。

 ここ3年は京都競馬場が改修工事を行っていた影響で中京競馬場での開催となっていましたが、京都競馬場を舞台にしていた時も人気薄が激走し高配当を演出しています。この時期は大舞台で活躍する一線級の出走馬は
それほど多くありませんし、ハンデ戦で各馬の能力差が縮まる事で波乱が起こっていると考えられます。

 さらに、冬場は気温が低く馬体調整に苦労する時期でもありますので、そのような様々な要因が重なるために一筋縄ではいかない結果となっているのでしょう。今年も各馬の能力比較はもちろんの事、状態面の把握も的中を得るための重要な鍵になりそうです。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走から中9週以上(ただし、社台ファーム生産馬は除く)
[0-0-0-18]複勝率0%
該当馬:アヴェラーレ、アルナシーム、アンドヴァラナウト、サヴァ、シャイニーロック、ダノンタッチダウン、メイショウシンタケ
(過去の該当馬:19年サラキア2番人気7着)

※特に言及のない限り、データは京都競馬場で開催された11年から20年の10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるアルナシームが該当しました。

 先述したように冬場は気温が低く、馬体調整が難しい時期となります。よって、休み明けの馬は順調に使われている馬よりも調整に苦労するため、力を出し切れていないと考えられます。

 実際、データ対象期間内において前走から中8週以内で出走した馬は8勝2着10回3着10回と圧倒。一方、前走から中9週以上で出走した馬は2勝のみとなっており苦戦しています。

 ただし、休み明けでも社台ファーム生産馬は例外です。データ対象期間内で最も良績を残しているのが社台ファーム生産馬で3頭の勝ち馬を輩出しています。社台ファームは京都金杯での勝ち方を熟知している事に加え、休養期間中も充実した施設で調整されている事が好走している要因と考えられます。

 同じような規模を誇るノーザンファーム生産馬はデータ対象期間内で勝ち馬は出ていません。社台ファームと比べても遜色のない調整施設がありながらも勝ち馬を輩出出来ていないのは、社台ファームの方が京都金杯で勝てる調整方法の理解が進んでいる証と言えるのではないでしょうか。

 今年も各馬のローテーションや生産牧場に注目すると、より効率的に予想が組み立てらえるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。