陸上男子走り幅跳びで東京オリンピック(五輪)6位入賞の橋岡優輝(24)=富士通=が5日、練習拠点である米国への出発前に羽田空港で取材に応じた。 今年はパリ五輪が控える中、「一日、一日の練習を大切にしながら過ごして、今までの陸上人生で最高だ…

 陸上男子走り幅跳びで東京オリンピック(五輪)6位入賞の橋岡優輝(24)=富士通=が5日、練習拠点である米国への出発前に羽田空港で取材に応じた。

 今年はパリ五輪が控える中、「一日、一日の練習を大切にしながら過ごして、今までの陸上人生で最高だったと言い切れるようなシーズンにしていきたい」と語った。

 橋岡の練習拠点は「タンブルウィードTC」。男子100メートルで世界選手権2大会連続入賞のサニブラウン・ハキームのほか、2022年世界選手権男子100メートル銅メダリストのトレイボン・ブロメル(米)や東京五輪男子200メートル金メダリストのアンドレ・ドグラス(カナダ)ら短距離界の世界トップ選手が汗を流す。

 そんな環境に身を置いて2年目。現地のコーチから与えられた指令は「スプリンターになれ!」だ。

 昨季から助走の改善を進めており、その一環で短距離の練習にも取り組んできた。コーチからは「なんでその走りで跳べるんだ。走っていないよ」と指摘されていて、橋岡自身も「タイミング重視で跳ぶことに頭打ちを感じていた」と明かす。

 昨季は「(助走が)良くなった感覚がほとんどなかった」。8月の世界選手権は予選落ちした。

 ただ、その中で少しずつ手応えもつかんでいる。

 スプリント力を上げれば、踏み切りのタイミングは難しくなるが、「スプリントで足の返りが速くなってきたことで、次の一歩の準備がうまくできるようになっている。そこはそんなに心配していない」と話す。

 正月に引いたおみくじは「末吉」だった。納得がいかずに再度引くと「大吉」が出た。「(書いてあったことは)いいことづくしでした」

 24年シーズンの目標を聞かれると、冗談交じりに言った。

 「9秒台を……。ではなく、8メートル50を目標に。パリ五輪の目標はメダル獲得。どの色がいいかは、みなさんが知っていると思います」

 3月に海外で今季初戦を予定している。まずはパリ五輪参加標準記録の8メートル27の突破を目指す。(辻隆徳)