世界遺産の下鴨神社(京都市左京区)で4日、新春恒例の「蹴鞠(けまり)初め」があった。平安時代の球技を今に伝える行事。烏帽子(えぼし)や袴(はかま)姿の「蹴鞠(しゅうきく)保存会」のメンバーが、鹿革製の白い鞠を落とさないように蹴り合い、多く…

 世界遺産の下鴨神社(京都市左京区)で4日、新春恒例の「蹴鞠(けまり)初め」があった。平安時代の球技を今に伝える行事。烏帽子(えぼし)や袴(はかま)姿の「蹴鞠(しゅうきく)保存会」のメンバーが、鹿革製の白い鞠を落とさないように蹴り合い、多くの参拝客から拍手が上がった。

 青竹を四隅に立てた「まり庭」で、輪になった8人が「アリ」「ヤア」「オウ」と独特のかけ声とともに、右足だけを使って蹴り合った。鞠は直径約20センチ、重さ約150グラム。勝敗はなく、相手が受けやすいように蹴るのが優れているとされる。

 保存会の山本隆史理事長(74)は「蹴鞠は相手を思いやり、ひとの失敗を拾う気持ちがあるスポーツ。(今年は)争いごとがなく、平和であることを願っています」と話した。(光墨祥吾)