30日に開催される全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、7区間計43・4キロ)の区間エントリーが29日に発表され、1万メートル日本女子歴代3位の記録を持つ拓殖大の不破聖衣来(せいら)(3年)は補員登録となった。 不破は2021年の全日本…

 30日に開催される全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝、7区間計43・4キロ)の区間エントリーが29日に発表され、1万メートル日本女子歴代3位の記録を持つ拓殖大の不破聖衣来(せいら)(3年)は補員登録となった。

 不破は2021年の全日本大学女子駅伝で6人抜きを果たし、従来の区間記録を1分以上縮める快走で注目されるようになった。その約1カ月後には1万メートルで30分45秒21の好記録をマーク。22年1月の全国都道府県対抗女子駅伝では群馬代表として13人抜きを達成した。

 今季は8月に下半身の疲労骨折が判明し、練習再開は11月から。10月に行われた全日本大学女子駅伝にはエントリーされなかった。

 五十嵐利治監督は不破の現状について、「(不破は)チームで競わせて、7番手までに入らなかった」と明かした。

 その上で、続けた。

 「12月30日に(富士山駅伝の)レースがあるから、そこに向けて突貫工事で仕上げていこうというのはしない。予定通りの練習をした中で出られるような状況であれば出てみようとなるが、『いけなかった』というより『いかせなかった』という表現が正しい」

 不破の注目度が高いがゆえに、大学や五十嵐監督には「なんで不破を出さないんだ」といった苦情のような意見が届くこともあるという。

 五十嵐監督は「故障しないように、長期的な練習ができるようやっていくのが大事。一番は、聖衣来をどう守って、強くしていくのかということなので」と理解を求めた。

 今後はパリ五輪女子1万メートルの参加標準記録(30分40秒)の突破をめざして来年2月の海外レース出場を視野に入れているとしていたが、「五輪の参加標準を考えたら2月と考えているが、4月、5月かもしれない。そこも何か期限を区切ってということではない」と話した。