23年は秋になって多くの名牝が引退した。20年に牝馬3冠を達成したデアリングタクトは、10月に復帰を断念して繁殖入りすることを発表。さらにはGIを3勝した“白毛のアイドル”ソダシ、マイル女王のソングライン、母仔2代でのGI制覇を果たした…

 23年は秋になって多くの名牝が引退した。20年に牝馬3冠を達成したデアリングタクトは、10月に復帰を断念して繁殖入りすることを発表。さらにはGIを3勝した“白毛のアイドル”ソダシ、マイル女王のソングライン、母仔2代でのGI制覇を果たしたジェラルディーナもターフに別れを告げた。少し気が早いが、ここでは二世の活躍を願い、それぞれの馬のあり得る配合、そしてその可能性を検証したい。

 まずはデアリングタクトから。産駒から見て、キングカメハメハが3代前、そしてサンデーサイレンスの4×5を持つことになるので、両馬の血を持つ馬は避けたいところ。その視点でいくと選択肢はほぼ輸入種牡馬or外国産馬となり、ビッグレッドファーム繋養種牡馬ではベンバトル、社台スタリオンステーション繋養種牡馬ではブリックスアンドモルタル、シュネルマイスターが有力候補となる。

 続いてはソダシだが、まずは現役時代に金子真人オーナーの所有馬だった馬との配合を考えたい。ラブリーデイはキングカメハメハの2×3となるので現実的ではないが、マカヒキならサンデーサイレンスの3×4とフレンチデピュティの3×3なので、許容範囲といえる。マカヒキ自体はザ・芝馬だったが、フレンチクロスが生きればダート向きに出ても不思議はない。また、芝ダート二刀流を狙うなら、オルフェーヴルとの配合も考えられる。

 ソングラインはライバル・シュネルマイスターとの配合で、最強マイラーを誕生させたい。また、同じく安田記念覇者のロードカナロア、モーリスも相性が良さそうだ。ジェラルディーナはサンデーの血を2本持っているのに対し、キングカメハメハはゼロ。ならば、ウインドインハーヘアの4×4となるレイデオロが面白いが、初仔だと小ぶりに出てしまうかも。初年度はシンプルにロードカナロアでいいかもしれない。

 もちろん、ここで挙げた馬との配合が正解というわけではない。皆さんも配合を考え、産駒のイメージを膨らませて楽しまれてみてはいかがだろうか。