(28日、全国高校ラグビー大会1回戦 埼玉・川越東22―13岡山・倉敷) 倉敷は2年連続の初戦突破を逃した。 試合開始4分で先制トライを許し、チームは浮足立った。 本来ならキックを積極的に使って、敵陣で長くプレーするスタイル。それが、自陣か…

(28日、全国高校ラグビー大会1回戦 埼玉・川越東22―13岡山・倉敷)

 倉敷は2年連続の初戦突破を逃した。

 試合開始4分で先制トライを許し、チームは浮足立った。

 本来ならキックを積極的に使って、敵陣で長くプレーするスタイル。それが、自陣からパスをつなごうとしてミスが絡み失点を重ねた。

 「よそ行きのラグビーをしてしまいましたね」と梅本勝監督。

 0―15の苦しい展開で折り返した。

 キックを多用した後半は、FW伊藤然(3年)のペナルティーゴール(PG)から反撃を見せる。

 18分に伊藤がトライを決めると、終了間際にCTB坂井拳汰(3年)もトライ。後半だけを見れば、13―7で相手を上回った。

 ベンチ入りを含む25人のうち14人が1、2年生という若いチーム。梅本監督は県予選突破も危ぶんだと言うが、3大会連続で聖地の土を踏んだ。

 ちょうど1年前の12月28日、この日と同じ第2グラウンドで学校史上初の「花園1勝」を果たし歓喜した。今年は、悔し涙。

 ゲームキャプテンの松岡優哉(3年)は「前半、やるべきことができていなかった」と涙声で語り、「ベスト16をめざしていたけれど負けてしまったので、来年、後輩たちにそれをかなえてほしい」と思いを託した。

 進学校として有名な灘中学から灘高校に上がらず、倉敷にやって来た宮崎凜(2年)は目に涙をためて言った。「来年は花園で勝って、京大に現役合格したい」(松沢憲司)