第103回全国高校ラグビー大会が27日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕し、香川県代表の高松北は1回戦で倉吉東(鳥取)を48―3で破り、県勢として2001年以来、22年ぶりの白星をつかみとった。高松北としても15回目の出場で花園初勝利…

 第103回全国高校ラグビー大会が27日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で開幕し、香川県代表の高松北は1回戦で倉吉東(鳥取)を48―3で破り、県勢として2001年以来、22年ぶりの白星をつかみとった。高松北としても15回目の出場で花園初勝利となった。

 しかし、試合前半に選手1人が負傷し、救急搬送された。高松北の登録選手は15人で控え選手はいない。夏まで甲子園を目指していた元野球部員の「助っ人」が4人加わり、15選手をなんとかそろえて臨んだ大会だった。

 この試合は残り時間を14人で戦い抜いたが、この選手が次戦も出場できないため、試合出場に必要な登録15人を満たせず、30日の中部大春日丘(愛知)戦を棄権することになった。

 この日の試合、高松北は前半3分、ゴール前のラックからフルバックの普門晃輔主将(3年)がボールを持ち出し、先制トライ。その後もセットプレーなどからトライを奪い、スタンドオフの中一晟選手(1年)がキックを全て決め、着実に点を重ねた。

 相手の倉吉東も同じく花園初勝利、県勢2勝目を目指した試合だったが、トライを奪われることなく、高松北は最少失点で抑えた。

 部員6人が県教育委員会が募集した「せとうち留学」の制度で入った県外出身者だ。

 大阪からやってきて中華料理店で下宿する普門主将は制度の1期生。「監督や下宿先で支えてくれる人にできる最善の恩返しができた」と話した。

 高木智監督は「人数が少ない中でこういうゲームができたのは、生徒たちの諦めない思いと、せとうち留学の成果。本当にすごい」とたたえた。

 県勢の通算戦績は2勝41敗となった。(内海日和)