第76回全国高校バスケットボール選手権大会(ソフトバンクウインターカップ2023、日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)は27日、女子準決勝があり、札幌山の手は岐阜女子に46―76で敗れ、2年連続の決勝進出を逃した。 試合…

 第76回全国高校バスケットボール選手権大会(ソフトバンクウインターカップ2023、日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)は27日、女子準決勝があり、札幌山の手は岐阜女子に46―76で敗れ、2年連続の決勝進出を逃した。

 試合終了のブザーとともに巻朋花主将が放った3点シュートがゴールに吸い込まれた。「高校最後のシュート。3年間の思いを込めて打った」という巻主将。その後、人目もはばからずコートで泣き崩れた。

 札幌山の手はメンバー15人のうち13人が道内出身者。先発5人の平均身長は171センチ(岐阜女子176センチ)で、大型化が進む高校女子では、かなり小柄なチームだ。

 今大会、走力を生かして勝ち上がった札幌山の手だったが、この日は自由に走らせてもらえなかった。先発5人全員が、マークする相手より身長が低い「ミスマッチ」。リバウンドは相手58に対して32と制空権を握られ、速攻につなげられない。リズムがつかめず得意の3点シュートは6本(成功率13・6%)しか決められなかった。

 それでも巻主将を中心に「20点差以内ならスリーが決まり出せば逆転できる」と諦めずにボールを追い続けた。最後は「絶対に自分が打って終わろうと思った」という巻主将の気持ちがゴールまで届いたかのような幕切れだった。

 昨年は万能型ガード森岡ほのか選手(日立ハイテク)を擁しての準優勝。今年は中心選手が不在だったが、速い連携に磨きをかけてメインコート(準決勝)にたどり着いた。「4強で来年のシードを取れた。後輩に最低限のものは残せた」と巻主将。3位表彰式では笑顔が戻っていた。(佐々木洋輔)