箱根駅伝2024 全チーム紹介予選会校 前編(シード校編:駒澤大に迫り上位をうかがう戦力充実校や「台風の目」も>>) 箱根駅伝2024の全チームの戦力分析。「シード校編」に続き、「予選会校」の13校を紹介する。第100回記念大会は通常より3…
箱根駅伝2024 全チーム紹介
予選会校 前編
(シード校編:駒澤大に迫り上位をうかがう戦力充実校や「台風の目」も>>)
箱根駅伝2024の全チームの戦力分析。「シード校編」に続き、「予選会校」の13校を紹介する。第100回記念大会は通常より3校多い全23校が出場。連続出場中の常連校から久しぶりに出場する伝統校まで、シード権獲得を目指す各大学の戦力をチェック。まずは予選会の上位6校を見ていこう。
※紹介は箱根駅伝予選会の結果順
予選会1位・大東大の久保田徹
photo by AFLO
【大東文化大学】
全日本で18年ぶりのシード権を獲得して勢いに乗る古豪
仙台育英高を全国高校駅伝の優勝に導いた、真名子圭監督が就任して2年目。総合優勝4回を誇る古豪が確実に強くなっている。昨季は予選会をトップで通過して、4年ぶりに出場。今季は予選会を2年連続のトップで通過すると、全日本大学駅伝は7位に食い込み、18年ぶりのシード権を獲得した。
12月2日の日体大長距離競技会1万mでは久保田徹(4年)が大東大記録を塗り替える28分09秒93をマークするなど、11人が自己ベスト更新。エントリー選手の1万m上位10人の平均タイムは6位につけている。
"山"には前回5区12位の菊地駿介(4年)、同6区6位の佐竹勇樹(4年)という経験者がいて、ピーター・ワンジル(3年)を3区もしくは4区に投入し、レースの流れを作る作戦が濃厚だ。1、2区で引き離されなければ上位進出も期待できる。
【明治大学】
指揮官交代も予選会を2位通過。4年ぶりのシード権獲得を目指す
前回大会は1区をトップで滑り出すも、2区候補だった児玉真輝(4年)の欠場も響いて総合12位。好選手を抱えながら、3年連続でシード権に届かなかった。今季は6月の全日本大学駅伝の関東学戦推薦校選考会で落選。山本豪監督にバトンタッチして、強化を進めてきた。箱根予選会を2位で通過して、65回目の本戦に挑むことになる。
前回は1年生が"山"を担当。吉川響が5区15位、堀颯介が6区8位という成績で、再び起用されることになれば前回以上の走りが期待できる。そして、予選会チームトップのエース児玉、3年生で主将の尾﨑健斗、前回3区4位の森下翔太(2年)、同7区で区間賞の杉彩文海(4年)を軸に目標の「総合8位」にチャレンジする。
【帝京大学】
全日本は3区終了時で5位。箱根のシード校に返り咲けるか
前回大会は13位に終わり、6年ぶりに予選会からの出発になった。9月に13人がコロナに感染したものの、経験者のいない箱根予選会を3位で通過した。全日本は12位に終わったが、4区・西脇翔太(4年)が熱中症で区間22位に沈んだのが大きかった。ただ、2区・山中博生(3年)が区間7位、3区・柴戸遼太(2年)が区間6位と好走。3区終了時で5位につけたのは評価できるだろう。
山中は1万m記録挑戦競技会で28分35秒65の自己ベストで全体トップを飾っている。予選会チームトップの福田翔(3年)も往路の候補。2年連続で1区を務めている小野隆一朗(4年)は予選会を欠場したが、最後の箱根には間に合った。経験者のいない"山"区間をうまく乗り切れば、シード権が見えてくる。
【日本体育大学】
予選会を4位通過で連続出場を継続
予選会を4位で通過し、初出場からの連続出場を「76」に伸ばした。前回は1区・山崎丞(2年)が9位でスタートするも、4区と5区で大苦戦して往路は18位。復路は11位とまずまず安定感のあるレースを見せたが、総合順位は2年連続の17位に沈んだ。
1万mで28分23秒69を持つ山崎が5区の候補に挙がっており、箱根予選会で1時間2分台をマークした山口廉(3年)と大森椋太(4年)も往路を任されることになりそうだ。前回3区を区間10位で走った漆畑徳輝(4年)、同4区の分須尊紀(3年)も前回の経験を生かしたい。あとは初出場組がどこまで走ることができるのか。劣勢が予想される1、2区で出遅れを最小限に抑えて、3区からじわじわと順位を上げていきたい。
【日本大学】
新雅弘監督が就任し、4年ぶりの出場を果たす名門
今季から、倉敷高に3度の全国高校駅伝優勝をもたらした新雅弘駅伝監督が就任。予選会を5位で通過して、名門が4年ぶり90回目の出場をたぐり寄せた。予選会ではシャドラック・キップケメイ(1年)が、ハーフマラソンで学生歴代5位の1時間00分16秒で個人トップ。"花の2区"で快走が期待できるため、1区で好位置につけられると面白い。
"山"は未知数なだけに、1万m28分台の下尾悠真(4年)、西村翔太(4年)、安藤風羽(3年)、鈴木孔士(2年)、冨田悠晟(2年)の5人を軸にどう戦うのか。目標に掲げる「タスキをつなぎきること」を達成して、名門復活の道を歩んでいきたい。
【立教大学】
リスタート2年目で前回以上の成績を!
前回、55年ぶりに本戦出場。1区・林虎大朗(3年)の18位から一度も浮上することなく、5区は区間最下位に沈んだ。復路は9区・中山凛斗(4年)が区間12位で走るなど、全5区間を区間15位以内でまとめて、総合では18位だった。
出走メンバー全員が残っているが、"山"を務めたふたりがエントリーされなかったため、新たな人材が5区と6区を担うことになる。予選会で個人50位以内に入った関口絢太(4年)、中山、馬場賢人と國安広人(ともに2年)が主軸。前監督が解任されたため、選手主導で練習計画を組み立てているだけでなく、区間配置なども決めていくという。どんなレースを見せるのか注目だ。
(予選会校 後編:下位チームにもチャンス 1万m上位10人の平均タイム4位の大学も>>)