中央競馬の1年を締めくくる大一番。コーナーを6回まわる中山競馬場2500mコースを舞台に、これまで多くの名勝負が生まれてきた。  定量戦で行われるGI競走だけに過去10年間で1番人気馬は【6-1-1-2】。馬券に絡まなかったのはわずか2…

 中央競馬の1年を締めくくる大一番。コーナーを6回まわる中山競馬場2500mコースを舞台に、これまで多くの名勝負が生まれてきた。

 定量戦で行われるGI競走だけに過去10年間で1番人気馬は【6-1-1-2】。馬券に絡まなかったのはわずか2頭という堅調レースだ。年齢別では3歳馬と5歳馬が4勝ずつ。6歳以上の馬は連対の対象にもなっていない。

 ◎ソールオリエンスは皐月賞馬。ダービー2着のち、秋はセントライト記念2着、菊花賞3着。世代トップクラスであることは間違いなさそうだが、ダービーは猛追するもあと一歩届かず、セントライト記念、菊花賞は外枠で競馬がしにくそうだった。これまでのレースを見ると使える脚が短い印象で、直線の短いコース向き。モティヴェイター(Motivator)×クエストフォーフェイムの母スキアが仏国2100mの重賞勝ち馬という血統から少し時計がかかる馬場コンディションが良さそうだ。巻き返しに期待。

 〇タスティエーラは日本ダービーを制し、皐月賞2着、菊花賞2着と実績ではソールオリエンスを上回る。前走の菊花賞はダービー以来の実戦となったが、最後の直線で馬群を割って2着を確保した。どこからでもスパートできる器用さが武器。良い脚を長く使える印象で、どちらかといえば直線の長いコースを得意としそうだが、弥生賞に勝って皐月賞2着なら割り引くことはできない。

 ▲スルーセブンシーズは凱旋門賞4着。ミモザ賞の勝ちっぷりが鮮やかで、紫苑S2着など3歳時から瞬発力には定評があった馬だが、今年に入ってからさらに磨きをかけ、宝塚記念ではイクイノックス相手にクビ差まで詰め寄り、ジャスティンパレスに先着を果たしている。中山コースは【4-1-2-0】と得意にしている舞台。休み明けの実績もあり、前崩れの展開になるようなら怖い1頭だ。

 △スターズオンアースは昨年の2冠牝馬。今年の春は牡馬に交じって大阪杯2着。以前は強烈な決め手を武器にしていた馬だが、ヴィクトリアマイル、そして前走ジャパンCは、いずれもポジションを取りに行って3着。とくにジャパンCは休み明け、12kg増の馬体重でリバティアイランドと1馬身差なら内容的には合格点だ。

 △ジャスティンパレスは天皇賞(春)優勝馬で、天皇賞(秋)は出走メンバー最速の上がりタイムを記録して2着。ここがラストランとなるGI競走3勝△タイトルホルダーともども押さえておきたい。