年末年始にかけて各地で開催される冬の高校スポーツの全国大会。24日に京都市である全国高校駅伝は、男女ともに智弁学園奈良カレッジ(香芝市)が走る。27日開幕の全国高校ラグビー大会では、大阪・花園ラグビー場で、天理(天理市)が初戦を迎える。 …

 年末年始にかけて各地で開催される冬の高校スポーツの全国大会。24日に京都市である全国高校駅伝は、男女ともに智弁学園奈良カレッジ(香芝市)が走る。27日開幕の全国高校ラグビー大会では、大阪・花園ラグビー場で、天理(天理市)が初戦を迎える。

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 智弁学園奈良カレッジは、男女ともに7年連続の出場。記録更新を目指して、練習を重ねている。

 男子は7区間42・195キロを走る。練習は、持久力とスピード力を高めるために、ダッシュとジョグを繰り返すインターバル走に多くの時間を割く。週末は県立橿原公苑(橿原市)の外周コースを走り込み、公道で走る感覚を養ってきた。

 1~3区は昨年も都大路を経験した選手が走り、前半から上位に食い込んでいく作戦だ。福田海未(うみ)主将(3年)は「近畿大会を上回る2時間7分台で走りたい」と抱負を語る。福田主将は県と近畿の両大会で2区の区間賞を取っており、全国でもその座を狙う。

 女子は5区間21・0975キロ。男子同様、前半で優位に立てるよう、300メートルや1千メートルを走り込むスピード練習に力を入れてきた。岡本藍里主将(3年)は「各区間で最初の1千メートルを大切に、今までの(学校の)最高順位である28位を超えたい」と力を込めた。

 寒川(そうがわ)正悟監督(66)は「後半に抜いていくのはものすごく大変。出遅れないように前半から前に出ておくことが大切」と話す。

 女子は午前10時20分、男子は午後0時半にスタートを切る。

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  2年連続の出場を決めた天理。前回は4強入りを果たし、全国にその存在感を示した。「今年は日本一になりたい」と内田涼主将(3年)は意気込む。

 今チームの持ち味は低くて鋭いタックル。相手よりもいかに低く入れるかを意識して練習に取り組んできた。11月にあった県大会決勝でも、ライバル御所実業(御所市)を11―0と零封で破り、練習の成果を発揮した。

 「誰よりも走ってくれる」と内田主将が信頼を寄せるのが、フォワードの水流(つる)夏楓(かえで)副主将(3年)。体重は77キロと、平均86キロのこのチームのフォワード陣では軽いほうだ。「パワーで劣るかもしれないが、運動量は負けない」と水流副主将。ディフェンスラインを相手に破られた時には、誰よりも早く自陣に戻ってタックルを仕掛ける。

 初戦の相手は、早稲田実業(東京第1)。好カードとして注目が集まる。

 早稲田実業とは練習試合も含めて初対戦となる。王子拓也監督(28)は「フォワードが強いまとまったチーム」と印象を語る。内田主将は「油断せず、得意なディフェンスで勝ちきりたい」。頂点を目指す最初の大一番に、やる気をみなぎらせている。(佐藤道隆)