第76回全国高校バスケットボール選手権大会(ソフトバンクウインターカップ2023=日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)が23日、東京都内で開幕する。男女60校ずつが出場。岐阜県代表は男子が美濃加茂、女子は岐阜女子で、23…

 第76回全国高校バスケットボール選手権大会(ソフトバンクウインターカップ2023=日本バスケットボール協会主催、朝日新聞社など特別協力)が23日、東京都内で開幕する。男女60校ずつが出場。岐阜県代表は男子が美濃加茂、女子は岐阜女子で、23日の1回戦で美濃加茂は延岡学園(宮崎)、岐阜女子は富岡東(徳島)と対戦する。(上山浩也)

■美濃加茂「気持ちで絶対、負けないように」

 美濃加茂は2年連続12回目の出場。過去最高の16強の壁を破り、男子は8強から会場となる「メインコート」に立つことが目標だ。

 昨冬は準優勝した強豪・福岡第一(福岡)との3回戦で54―102と大差をつけられ、8強を阻まれた。この試合に出ていた北條彪之介主将(3年)は「最初から圧倒されて、気持ちの部分でも引き気味になった。今年の初戦の相手(延岡学園)も強いけれど、去年の反省を胸に、気持ちの面では絶対に負けないように立ち向かいたい」と語る。

 チームは今夏の全国高校総体でも苦い経験をした。1回戦で北陸学院(石川)に79―81の2点差で惜敗。北條主将は「一つのミスで状況が変わる。もう、あんな思いはしたくない」。パスワークを強化するなど、みんなでチーム力向上に励んできた。

 司令塔役のポイントガードは深見響敏選手(2年)が務める。「夏は自分たちがターンオーバーを許して負けたのが悔しかった。冬は、まずは初戦で勝って、その勢いで8強、そして全国優勝をめざしたい」

 林龍幸監督は「今年はガードが下級生なので、選手たちが大会の中で大化けする可能性もある。みんなの成長と、戦いぶりが楽しみです」。

■経験豊富な選手たち残る岐阜女子

 昨冬の全国4強だった岐阜女子は32年連続32回目の出場で、5年ぶりの日本一をめざす。

 上位進出した前回大会は1、2年生が主体だったため、今年の選手たちは経験豊富。絈野夏海主将(3年)は「去年は3年生が少ない中でもみんなを引っ張ってくれた。その先輩たちに、『来年こそ日本一を取って』と言われたことを実現したい」。

 いま高校の女子で最も勢いがあるのは京都精華学園だ。今夏の全国高校総体で2連覇し、冬の2連覇も狙う。その相手に、岐阜女子は今夏、勝利目前まで持ち込んでいる。全国高校総体2回戦で戦い、残り2秒で同点に。だが、延長で72―83で敗れた。そこで感じた体力の差。絈野主将は「走りきらないと勝ちきれないと、練習からみんなのモチベーションが上がった」。

 組み合わせが決まり、この冬に京都精華に雪辱を果たすためには、互いの決勝進出が条件だ。一方、最多優勝を誇る愛知・桜花学園と同じブロックになり、互いに勝ち進めば8強で当たることになるが、選手たちは「相手はどこでも一つずつ勝っていく」。

 安江満夫監督は「去年よりもチームはグレードアップしている。今年は一番上に行くんだと、十分に手応えを感じている」と言葉に力を込めた。