12月24日(日)に中山競馬場で行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。年の瀬を飾る大一番にスターズオンアース(牝4、美浦・高柳瑞樹厩舎)がC.ルメール騎手とのコンビで出走を予定している。  スターズオンアースは父ドゥラメンテ、…

 12月24日(日)に中山競馬場で行われる有馬記念(3歳上・GI・芝2500m)。年の瀬を飾る大一番にスターズオンアース(牝4、美浦・高柳瑞樹厩舎)がC.ルメール騎手とのコンビで出走を予定している。

 スターズオンアースは父ドゥラメンテ、母サザンスターズ、母の父Smart Strikeという血統。祖母スタセリタは仏オークスなどG1を6勝した名牝。叔母に17年のオークス馬ソウルスターリングがいる。

 21年8月に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。2戦目で初勝利を挙げると、年明け初戦のフェアリーS、2戦目のクイーンCで2着に好走し、牝馬三冠競走へ駒を進めた。1冠目の桜花賞では内の後方でレースを進め、直線は他馬と接触するほど狭い馬群をしぶとく伸びて差し切り勝ちを収める。2冠目のオークスでは発走直前に他馬が放馬するアクシデントに見舞われ、約15分間ゲート裏で待たされることに。それでも集中力を切らさず大外枠から好スタートを決めて1.1/4馬身差の完勝。3歳牝馬ながら類まれな精神力を見せつけた。

 しかしその2週間後、両第1指骨の剥離骨折が判明し三冠がかかる秋華賞へは直行で臨むこととなった。迎えた牝馬三冠最終戦ではスタートでまさかの出遅れ。最後方で4コーナーを回り、馬群の間を縫うように伸びて3着を確保し3歳シーズンを終えた。古馬となってからも大阪杯で2着、ヴィクトリアマイルで3着、そして前走のジャパンCも3着と、牡馬の一線級相手でも確かな実力を示している。

 タッグを組むルメール騎手は祖母スタセリタ、叔母ソウルスターリングともG1を制しており、一族のことを誰よりも知る。春のヴィクトリアマイル以来の主戦に手綱が戻った今回、久々の右回りや中山コース、非根幹距離という試練も乗り越えてくれるだろう。二度とブロンズコレクターとは呼ばせない、二冠の女王の意地をグランプリで見せつける。