父に初のGIタイトルを届けるか。朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)に2頭のエイシンヒカリ産駒がエントリーしている。いずれも下馬評は低いが、一発の魅力を秘めている。  実績ではエンヤラヴフェイス(牡2、栗東・…

 父に初のGIタイトルを届けるか。朝日杯フューチュリティステークス(2歳牡牝・GI・芝1600m)に2頭のエイシンヒカリ産駒がエントリーしている。いずれも下馬評は低いが、一発の魅力を秘めている。

 実績ではエンヤラヴフェイス(牡2、栗東・森田直行厩舎)が一枚上だ。前走のデイリー杯2歳Sは4角の手応えがひと息に映ったものの、そこから渋太く脚を使い、ジャンタルマンタルから0秒3差の2着。勝ち馬とはコース取りの差もあったので、十分に射程圏。人気ほどの実力差はないはずだ。

 もう1頭のタイキヴァンクール(牡2、栗東・中尾秀正厩舎)は前走で未勝利を卒業したばかり。とはいえ、一戦ごとにレースぶりが上向いている点は強調できる。母の父キングヘイローはイクイノックスやピクシーナイト、キングズソードやディープボンドで近年のGI、JpnIを席巻。そういった意味でも穴党ならチェックしておきたい存在といえる。

 エイシンヒカリは現役時代に15年の香港CとイスパーンCを制覇。ディープインパクト産駒では異色といえる徹底したハナ主張型の名馬だった。産駒はこれまでJRA重賞に延べ20頭が挑んで未勝利。GIでは21年秋華賞のエイシンヒテンの4着が最高着順だが、産駒初のGI2頭出しで存在感を発揮してほしい。