北海道根室市を拠点とする「新根室プロレス」の活動の軌跡をたどったドキュメンタリー映画が完成し、1月から東京都内など各地で公開が始まる。同プロレスを育て上げ、2020年に病気のため55歳の若さで亡くなった宮本隆志さん(サムソン宮本)の生きざ…

 北海道根室市を拠点とする「新根室プロレス」の活動の軌跡をたどったドキュメンタリー映画が完成し、1月から東京都内など各地で公開が始まる。同プロレスを育て上げ、2020年に病気のため55歳の若さで亡くなった宮本隆志さん(サムソン宮本)の生きざまと、その後のメンバーたちの姿を記録している。

 映画「無理しない ケガしない 明日も仕事! 新根室プロレス物語」(湊寛監督)は、北海道文化放送(UHB)が21年12月に放送したドキュメンタリー番組をベースに制作された。公開に先立ち、根室市内で11日、完成披露上映会が開かれた。

 同プロレスには、建設業や清掃業、医療事務などさまざまな仕事を持つ人たちが参加。「無理しない ケガしない……」はそのキャッチフレーズだ。

 06年に旗揚げし、神社のお祭りなどで興行をスタート。身長3メートルの巨大レスラー「アンドレザ・ジャイアントパンダ」を登場させて一躍人気を集めた。

 しかし、中心となって活動してきた宮本さんが「平滑筋肉腫」という病気を患い、19年に惜しまれつつも解散を宣言。宮本さんは翌年9月に死去した。コロナ禍もあって、メンバーたちは長く活動できない状況が続いた。

 映画では、宮本さんの遺志を継いだメンバーたちが、今年6月にその活動を再開するまでの動きを追った。

 1月2日に東京都中野区の「ポレポレ東中野」、同6日に札幌市の「シアターキノ」など、全国で順次公開を予定している。(山本智之)