米LPGAツアーの最終予選会「LPGA Qシリーズ」(アラバマ州・マグノリアグローブGCクロッシングコース/6664ヤード、パー72)は6日、最終ラウンドが行われ、西郷真央が通算26アンダー2位タイ、吉田優利が19アンダー7位タイに入り、来…

米LPGAツアーの最終予選会「LPGA Qシリーズ」(アラバマ州・マグノリアグローブGCクロッシングコース/6664ヤード、パー72)は6日、最終ラウンドが行われ、西郷真央が通算26アンダー2位タイ、吉田優利が19アンダー7位タイに入り、来季のツアーカードを獲得した。馬場咲希は5アンダー62位タイに終わり、ツアーメンバー入りを逃した。

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■来季の主戦場はどこ? 馬場の決断は

最終予選会でツアーカードを獲得できるのは45位タイまで。20位以内に入ればより多くの試合に出場できる「カテゴリー14」、21位~45位は「カテゴリー15」に編入されるため、3選手は20位以内を目指しての戦いとなった。

西郷はこの日、4バーディ、2ボギーの70、吉田は2ボギーの74で、ともに「カテゴリー14」入りを果たした。7アンダー49位タイで出た馬場は2ボギーの74と伸ばせず、45位タイに3打及ばなかった。馬場は来季、米下部「エプソンツアー」と日本ツアーのどちらに参戦するか、二者択一を迫られることになる。

■解説:日本人選手9人の立ち位置

来季各選手のカテゴリー

米LPGAツアーの出場優先順位は、選手がどのカテゴリーに属するかによって左右される。

カテゴリーは大きく分けて二つ。一つは、リシャッフルに関係なく維持されるもの。「カテゴリー1」から「カテゴリー7」がそれに当たる。もう一つは、リシャッフルが関係してくるもの。「カテゴリー8」以降がそれに当たる。

「カテゴリー1」の優先順位が最も高く、順に下がっていく形だが、「カテゴリー7」までは「生涯獲得賞金上位20位」「過去2年間のLPGAツアー優勝者」などのハードルをクリアした選手に与えられる特権であり、基本どの試合にも出場可能となる。

「カテゴリー9」以下の選手は、得られた出場機会の中でポイントを加算し、「カテゴリー8」を目指すことになる。「カテゴリー8」に入ることができれば、シード選手と同等の出場機会が得られる。ただ、選手が属するカテゴリーによって出場機会に差が出てくる。カテゴリーが低ければ低いほど、少ないチャンスで高いポイントを稼ぎ出す必要があるのだ。

2021年は古江彩佳が「Qシリーズ」7位、渋野日向子20位タイ、22年は勝みなみが5位となり、「カテゴリー14」からルーキーシーズンをスタートさせた。同じく22年、西村優菜は24位に終わり、「カテゴリー15」で開幕を迎えたが、その後の活躍で来季のフルシード(カテゴリー1)を手に入れたことは記憶に新しい。

西郷と吉田はルーキーシーズンを「カテゴリー14」でスタートさせる。一方、渋野日向子は「カテゴリー1」は逃したとはいえ、「Qシリーズ」組よりも有利な「カテゴリー11」で開幕を迎える。彼女たちがどうチャンスをものにしていくのか、注目して見ていきたい。

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文●河野道久