春に行われるフェブラリーSはスタート部分が芝だが、今回の舞台となる中京競馬場のダート1800mコースはスタートからゴールまですべてダートコースで最後の直線は410.7m。坂の途中からスタートして、最後の直線には高低差1.8mの急坂が待ち…

 春に行われるフェブラリーSはスタート部分が芝だが、今回の舞台となる中京競馬場のダート1800mコースはスタートからゴールまですべてダートコースで最後の直線は410.7m。坂の途中からスタートして、最後の直線には高低差1.8mの急坂が待ち受けている。過去10年間で逃げ切りは1度もなく、推定上がりタイム3位以内馬は【8-7-2-17】。瞬発力とともにスピードの持続力が要求されるタフなコースだ。

 ◎グロリアムンディは昨年の2番人気馬。この時は宝塚記念以来の半年ぶり。半マイル通過49.8秒というペースは決して速いものではなかったが、伸びあがるようなスタートからまったく流れに乗れず、1番枠が裏目に出てしまったような走りだった。この1戦を除けばダート競馬は【6-2-0-0】。前走のコリアカップは大外枠からポジションを取りに行ったが結果的には外々を回らざるを得ず、またコーナーワークの差もあったように見えた。昨年のアンタレスSはオメガパフュームと0.1秒差2着。今春の平安Sではハギノアレグリアスを突き放しており、ここに入ってもそん色ない能力を示している。

〇セラフィックコールはみやこS優勝馬。今年2月のデビュー戦から1度も他馬の後塵を拝することなく重賞ウイナーの仲間入りを果たしている。これは、年長馬の層が厚いダート競馬においては特筆すべきこと。500kgを超える大型馬でスタートダッシュに課題を残す馬だが、加速がついてからの末脚は破壊力十分。ペースが速くなりそうな組み合わせも、この馬にとっては味方してくれるはずだ。

▲クラウンプライドは昨年の2着馬。前述したように昨年の本レースはペースに恵まれたが、帝王賞はメイショウハリオとテーオーケインズに割って入るハナ差2着。先行力を武器とする馬だが逃げなくても競馬が出来るのが強み。とはいえ、今回は強力な同型馬相手に自分の競馬ができるかが焦点になりそうだ。

△ハギノアレグリアスはシリウスS優勝馬。東海Sもカラ馬に不利を受けたがそれでも2着を確保。6歳とはいえ途中で長い休養があったためにキャリアは浅く、まだ底を見せていない魅力がある。

 △テーオーケインズは一昨年の優勝馬。昨年は1番人気を裏切る4着だった。海外遠征から帰ったあとは大幅な馬体重の増減で勝ちきれないが、底力は認めたい。△メイショウハリオは帝王賞連覇の実力馬。強烈な決め手を持っているが前走は前残りのペースを前に不発に終わった。今回は展開が味方してくれそうだ。

 △レモンポップはいまだに国内では連対を外していない堅実派。Lemon Drop Kid×Giant's Causewayの血統なら200mの距離延長に対してナーバスになる必要はないだろうが、この枠順はこれまでワンターンしか経験していないだけに少々気になる。