パラスポーツや障害への理解を深める「あすチャレ!スクール」が11月28日、島根県邑南町淀原の屋内施設であった。近くの県立石見養護学校の高校生10人が、車いすバスケットボールを体験した。 日本財団パラスポーツサポートセンターが2016年に始…

 パラスポーツや障害への理解を深める「あすチャレ!スクール」が11月28日、島根県邑南町淀原の屋内施設であった。近くの県立石見養護学校の高校生10人が、車いすバスケットボールを体験した。

 日本財団パラスポーツサポートセンターが2016年に始めた体験型授業で、パラアスリートの6人が講師となって国内外を巡回している。島根県内の開催は33回を数える。この日は、シドニーパラリンピック男子車いすバスケットボール日本代表キャプテンの根木慎志さん(59)が講師を務めた。

 授業では、根木さんが競技のルールを説明しながらドリブルやシュートを披露。生徒たちは競技用の車いすでパスの練習をした後、試合に臨んだ。生徒たちはゴールを狙ってもリングにボールが届かなかったり、思うように車いすを操れなかったりと苦闘していた。

 根木さんは高校3年生の時に交通事故で両足が不自由となり、車いすで生活するようになった。その後、車いすバスケに出会った。ボールがリングに届くまで半年かかり、周囲の応援が大きな力になったという。「苦手なことに挑む人がいたら応援してあげてほしい」と訴えた。

 養護学校高等部1年の品川明広さん(16)は中学生のときに趣味でバスケットボールを始めた。「車いすバスケは難易度が上がりシュートが入らなかったけど、あきらめずに挑戦することが大切だと知った」と話した。(高田純一)