日本体育大学の注目選手を紹介。今回は、体操競技部の角田拓優選手を取り上げる。角田選手は幼少期の頃から体操を続け、文武両道を両立している。なぜ、ここまで体操をつづけてこれたのか、日本体育大学への進学の決め手はなにか。彼の様々な魅力や想いに迫っ…

日本体育大学の注目選手を紹介。今回は、体操競技部の角田拓優選手を取り上げる。角田選手は幼少期の頃から体操を続け、文武両道を両立している。なぜ、ここまで体操をつづけてこれたのか、日本体育大学への進学の決め手はなにか。彼の様々な魅力や想いに迫っていく。

・名前 角田拓優 
・身長 167cm
・所属 日本体育大学 体操競技部
・出身校 埼玉県立伊奈学園総合高等学校

▶︎体操競技との出会い

もともと体操競技をやるつもりはなく、水泳教室に通い始めた。その水泳教室と同じ場所に体操のクラブ教室も一緒にあり、そこで練習している生徒を見て、興味が湧き、いつかこんなにかっこよく技を繰り出してみたいと思うようになり、憧れから体操競技を始めたという。
「尊敬している人は、田中祐典さん。難しい技をいとも簡単にやり遂げ、さらに技の完成度が高い。すごく美しい体操をしているなと憧れます」

▶︎支えがあり続けられた体操

「両親と友人のサポートがあったからです。自分一人では、ここまでやってこられませんでした。大会や遠征の際に、お弁当を毎朝作ってくれたり、わざわざ会場にまで足を運んで応援してくれました」と、両親への感謝を明かした角田選手。
さらに友人達の存在も大きかったという。「同世代ならではの支え方だったり、アドバイスを多く出してくれたおかげで技の完成度が高くなった。気持ちが楽になることが多かったので、両親や友人など周りが支えてくれる環境というのはとても大事だと思いました」

▶︎日体大に進学した2つの理由

「1つ目は選手をサポートしてくれる指導部というのがあるからです」
指導部は、元々体操競技をやっていた学生が所属。選手として活躍するのではなく、選手を支え、指導を行っている。角田さんとっては指導部の存在が大きかった。
「大会にむけて練習する際には、競技の補助であったり、選手目線の的確なアドバイスなどをもらえました。想像した通り、不自由のない良い練習環境が整っていました」

 

2つ目は、スポーツに関する職業について学べることが決め手となった。「今大学2年生ですが、将来の夢でもあるスポーツメーカーに就職したいと思っています。スポーツに関する色々なことをたくさん学んでいきたいです」
実際に日体大では、多くのスポーツに関する講義があり、他の大学よりもスポーツに関する知識をより多く取り入れることができる。それはスポーツに関する職業も一緒で、大学が就職活動を支援してくれるなどサポート体制がしっかりしている。
角田選手にとっては文武両道を両立できる、求めている環境が揃っていたのだ。

▶︎日体大での体操競技生活

「正直、体操競技をやりながら学業も同時進行でやっていけるか不安な気持ちがすごく大きかった」という。しかし、実際に大学生活を送ってみると不安な気持ちが大きかったはずが、いつの日か「不安な気持ちがだんだんと薄れていき通うのが楽しくなっていった」という。体操競技をやる環境は理想の環境と言っても過言ではないし、周りの友人の質も良く不安が解消されたという。
角田さんは、「日本体育大学に通って本当によかった。ここで体操競技を極めることができるし、周りの環境もいい。ここに通えたことが将来大きな財産になる」と目を輝かせた。

▶︎挫折と失敗を乗り越え

「周りに比べて、劣る部分が多くあり何度も体操をやめようと考え涙を流すことがあった」こう明かした角田選手。
高校時代に比べてレベルが上がり周りとの差がはっきりしてしまう大学の体操競技では、角田選手にとって超えることが難しい壁となっていた。それでも体操への情熱を失うことはなかった。「まだ心の奥底の体操競技を続けたいという気持ちがなくなっていない。それほど体操競技が好きだし、何度もやめたいという気持ちになっても周りに負けたくないし、1番になってみたい」角田選手の負けず嫌いな一面を垣間見た瞬間だった。

 

(取材・文:萩原 駿)