2006年から芝1200mで行われるようになり、2014年からはジャパンCとともに最終競走に組み入れられている短距離重賞。別定重量戦だけに基本的には実績馬を重視したい。京都競馬場芝1200mは向こう正面にある坂の手前からスタートし内回り…

 2006年から芝1200mで行われるようになり、2014年からはジャパンCとともに最終競走に組み入れられている短距離重賞。別定重量戦だけに基本的には実績馬を重視したい。京都競馬場芝1200mは向こう正面にある坂の手前からスタートし内回りコースを使用。最後の直線はほぼ平坦の323.4m(Cコース使用時)。京都競馬場で行われた過去10回(2010〜2019年)では上がり最速タイムを記録した馬は【0-5-1-10】。先行力が求められるレースだ。

 ◎トウシンマカオは昨年の優勝馬。4歳となった連覇を狙う存在だ。飛躍が期待された今シーズンは歯がゆい競馬を続けているが、芝1200m戦は【2-0-2-3】。高松宮記念を除けば2度の4着というのが最低着順でほとんど崩れていない。前走のスワンSは内枠から久しぶりにハナを主張し、マイペースに持ち込んだように見えたが、やや力んだことで最後は失速してしまった。ここは、ほかにハナを主張してきそうな馬もいて本来の競馬ができそうだ。巻き返しに期待したい。

 〇ルガルは葵S2着馬。この時はモズメイメイの逃げ切りを許してしまったが、フライング気味のスタートを切った相手に対して、1番枠でやや立ち遅れ。それでもインコースをロスなく追い上げ、ゴール前で2着に浮上した。前々走の朱鷺Sは勝ちにいったところを寄られる不利を受けて3着。前走は強いメンバーを相手にスタートで出遅れて4着。早めに脚を使わざるを得ない展開になった割には最後まで頑張った。1200mがベストかどうかはこのレースで判断したい。

 ▲ビッグシーザーは2歳秋から3歳春にかけて芝1200m戦で4連勝を記録。1番人気に支持された葵Sはゴール前でルガルに交わされて3着。古馬との初対戦となったセントウルSは真っ向勝負を挑んで力負けの印象だったが、前走のオパールSは最後の直線で不利を受けた。デビューから9戦連続で1番人気に支持されてきたが、今回は人気の重圧からは解放されるはず。

 △モズメイメイはチューリップ賞、そして葵S優勝馬。決してダッシュ力のあるタイプとは言えないが、ハナを切ってマイペースに持ち込めば強い馬。逃げ馬不在の今回は無視できない。

 夏の北海道シリーズでオープン入りし、ペース慣れが見込める△シュバルツカイザーと秋2戦の内容が良い△グレイトゲイナーのレースぶりにも注目だ。