1981年に創設された国際招待競走で、日本ダービーと同じ東京競馬場芝2400m戦を舞台に行われる。広い東京コースを目いっぱいに使い、スピードと、そのスピードを持続させる持久力が問われる舞台だが、2006年以降は日本調教馬が17連勝と招待…

 1981年に創設された国際招待競走で、日本ダービーと同じ東京競馬場芝2400m戦を舞台に行われる。広い東京コースを目いっぱいに使い、スピードと、そのスピードを持続させる持久力が問われる舞台だが、2006年以降は日本調教馬が17連勝と招待馬を圧倒している。

 ◎イクイノックスは天皇賞(秋)連覇で、ここまで国内外のGI競走を5連勝中。どんな位置からでも競馬ができる強みがあり、パンサラッサが作るであろうハイペースも昨年の天皇賞(秋)で経験済。日本ダービーは大外枠から後方に控えてメンバー最速となる推定33.6秒の末脚で追い込んだが2着。その後、3歳時に有馬記念で古馬を一蹴し、ドバイシーマクラシックを逃げ切っているくらいだから距離に不安はない。

 〇タイトルホルダーは菊花賞、天皇賞(春)、宝塚記念優勝馬。宝塚記念は1度は先頭を奪ったものの途中からパンサラッサにハナを譲る苦しい展開。半マイル通過46.0秒、前半1000m57.6秒のペースを2番手で追走し、最後の直線では早め先頭から2分9秒7のレコードタイムで押し切った。今回は日本ダービー以来の東京コースとなるが、自分でレースを作れる強みを最大限に発揮して、消耗戦に持ち込みたいところだ。

 ▲ダノンベルーガはイクイノックスも出走していた日本ダービー1番人気。昨年のジャパンCは2番人気に支持され、最後の直線で1度は先頭にたったもののゴール前で失速して5着だった。成長力のあるハーツクライ産駒で、これまで1度も掲示板を外していない堅実派だが、最後のひと押しが利かず3歳春の共同通信杯を最後に勝鞍からは遠ざかっている。それでも、パンサラッサが引っ張り、消耗戦の様相となった昨年秋の天皇賞(秋)のレース内容は見どころがあった。

 △リバティアイランドは三冠牝馬。2400mの距離がベストと思えないが、それでもオークスは最後の2ハロン11.6秒〜11.5秒という加速ラップの流れの中で2着以下に6馬身差をつけ、桜花賞は半マイル45.9秒のハイペースを後方待機。最後は爆発的な末脚を繰り出している。今回、この馬がどんな位置で競馬をするのか興味深い。

 △ドウデュースはイクイノックス世代のダービー馬。天皇賞(秋)は直前の乗り替わりが影響したのか、道中やや力みながらの走りで7着だった。国内で8戦を消化し、4着以下は前走のみ。長く、良い脚を使えるので消耗戦になれば侮れない存在になりそうだ、△スターズオンアースは昨年の2冠牝馬。予定していた天皇賞(秋)を使えなかったのはマイナスだが、ヴィクトリアマイルを経験したことで速い流れにも対応できそうだ。