オープン特別として行われていた時代にはヴィクトワールピサやエピファネイアが勝ち馬に名を連ね、2014年に重賞競走へと格上げされて以降も好成績を残したトップナイフやビーアストニッシド、ワンダフルタウンなどが翌年のクラシック戦線を賑わせてい…

 オープン特別として行われていた時代にはヴィクトワールピサやエピファネイアが勝ち馬に名を連ね、2014年に重賞競走へと格上げされて以降も好成績を残したトップナイフやビーアストニッシド、ワンダフルタウンなどが翌年のクラシック戦線を賑わせている注目のレース。

 舞台となる京都競馬場芝2000mはスタンド前発走で内回りコースを使用。最後の直線はほぼ平坦の323.4m(Cコース使用時)。立ち回りの上手さが求められるレースだが、今年も登録馬すべてが1勝馬。力の比較が難しく頭が痛い。

 ◎シンエンペラーは東京競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。やや頭の高い走法ながらも抜群の飛び出しから半マイル通過49.4秒、前半1000m61.7秒というスローペースを好位のインで追走し、早め先頭から最後は33.8秒の末脚で突き放した。中2週の競馬となるが、父シユーニ(Siyouni)は仏国の2歳G1優勝馬。本馬は凱旋門賞などを制したソットサス(Sottsass)の全弟という血統がクローズアップされるが、どちらかというと配合的にはスピードタイプだ。

 〇ルカランフィーストも東京競馬場芝1800m新馬戦優勝馬。好発から半マイル49.8秒、前半1000m62.5秒のスローペースをやや離れた2番手で追走し、上がりタイムは33.6秒。逃げた2着馬ボーモンドも渋太かったが、この馬も次走であっさり勝ち上がっており、レースレベルは高い。イスラボニータ産駒で、母ゴージャスランチも忘れな草賞3着、スイートピーS3着。秋華賞やエリザベス女王杯にも駒を進めている。

 ▲オールナットは京都競馬場芝2000m新馬戦優勝馬。重馬場だったために時計比較は難しいが、最後の2ハロンは11.0〜11.3秒。最後は手綱を抑える余裕があったが、この時の2着馬プレリュードシチーも次走で勝ち上がっている。サトノダイヤモンド産駒で半姉にショウナンパンドラがいる血統。500kgを超える大型馬で、成長力のあるロイヤルサッシュ系。まだ上積みが見込める1頭だ。

 △パワーホールは札幌2歳S2着馬。逃げたセットアップに突き放されてしまったような格好だが、札幌開催の最終週で馬場状態も悪く前残りの競馬になってしまった。3着馬には3馬身半差をつけており、評価を下げる必要のない1戦だった。

 △キープカルムは京都競馬場芝2000m未勝利戦優勝馬。初戦は2着だったとはいえ先着を許したのはデイリー杯2歳Sを勝ったジャンタルマンタルだった。最後に2戦目の変わり身が大きかった△サトノシュトラーセの名前を挙げておきたい。