<大相撲十一月場所>◇十三日目◇24日◇福岡・福岡国際センター 優勝争いのトップタイに並ぶ前頭八枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)が、前頭三枚目・高安(田子ノ浦)を逆転の押し出しで下して11勝目を挙げた。ピンチをチャンスに変える熱海富士の逆転劇に「…

<大相撲十一月場所>◇十三日目◇24日◇福岡・福岡国際センター

 優勝争いのトップタイに並ぶ前頭八枚目・熱海富士(伊勢ヶ濱)が、前頭三枚目・高安(田子ノ浦)を逆転の押し出しで下して11勝目を挙げた。ピンチをチャンスに変える熱海富士の逆転劇に「あの体勢から勝つとは」「負けたと思った」と驚嘆の声があがった。

【映像】絶体絶命ピンチをチャンスに変えた瞬間

 元大関を相手に21歳新鋭力士が粘り強さを発揮した。立ち合い高安の力強いかちあげに屈せず、前に出ていった熱海富士。高安が右四つに組むと、熱海富士は頭をつけて必死に応戦。こんどは突き放す高安がもろ差しを狙って終始ペースを握る展開に。最後、熱海富士は土俵際で体勢をぐるりと入れ替えると一瞬腕を取られそうな危ない場面を迎えたが、一気に押し出しを決めて逆転勝利を遂げた。勝った熱海富士は2敗を死守して星を伸ばし11勝目。敗れた高安は5敗目を喫した。

 快進撃を続ける熱海富士の相撲に、ABEMAで解説を務めた元小結の旭道山は「よく我慢しましたね」と一言。続けて「高安さんの右の腕の入れ方。これが全部入っていたら浮いていましたけど、(熱海富士は)よくしのぎましたね」と称賛した。さらに、終盤で腕を取られそうになった場面を振り返りながら「ここで危ないと思ったが、間髪入れず前に出ましたね」と、熱海富士がピンチをチャンスに変えた瞬間も指摘していた。

 逆転勝利した熱海富士に、ABEMAの視聴者からも「負けたと思った」「よく我慢した」「辛抱強い相撲でしたね」「あの体勢から勝つとは」「足腰強いな」「諦めない相撲」と興奮気味の声が相次いで寄せられた。

 なお、十三日目の取組では大関・霧島(陸奥)も2敗を死守。一方、星1つの差で追いかけていた関脇・琴ノ若(佐渡ヶ嶽)は痛恨の黒星で4敗に後退した。優勝争いは霧島と熱海富士が引き続き2敗でトップに並ぶ展開となった。(ABEMA/大相撲チャンネル)