<大相撲十一月場所>◇十一日目◇22日◇福岡・福岡国際センター 十両十二枚目・志摩ノ海(木瀬)と十両四枚目・水戸龍(錦戸)の一番で、十両では24年ぶりの水入りという非常に珍しい展開が起こった。幕内を含めると十一月場所での水入りは二度目であり…
<大相撲十一月場所>◇十一日目◇22日◇福岡・福岡国際センター
十両十二枚目・志摩ノ海(木瀬)と十両四枚目・水戸龍(錦戸)の一番で、十両では24年ぶりの水入りという非常に珍しい展開が起こった。幕内を含めると十一月場所での水入りは二度目であり、異例の事態に「すごいものを見た」「珍しいことが続く」とファンも騒然となった。
立ち合い手を出して押し合いとなった志摩ノ海と水戸龍。突き、のど輪で攻め合うと、互いに右手で相手の肩を突くような格好で頭四つの体勢に。ここからこう着状態が続き、行司は「はっけよーい!」と呼びかけ、館内からは拍手が沸き起こった。
ジリジリと圧力をかけ合うがなかなか動かない両者。館内から再び拍手が起こると、志摩ノ海が仕掛けていくが、今度は水戸龍が右を差して応戦。志摩ノ海は頭をつけ、そのまま2分が経過、館内からは三度拍手が発生した。
その後、たぐった水戸龍が引いて攻めると、志摩ノ海が左の上手、水戸龍が右の下手をつかみ、半身の体勢で組み合ったままのこう着状態に。そこからまた動かず、4分37秒が経った時点で審判長が手を挙げ、両力士に駆け寄った行司が「そのまま! そのまま!」と呼びかけ、両力士の足の位置を塩でマークすると「はい、はい、水入りです」と宣言。行司の宣言を受け、館内は大いに沸いた。
十一月場所では七日目にも幕内の前頭七枚目・北青鵬(宮城野)と前頭五枚目・翠富士(伊勢ヶ濱)の一番で約8年ぶりに水入りとなっていたが、十両での水入りは平成十一年(1999年)十一月場所以来、実に24年ぶりの事態となった。
その後取組が再開したもののすぐには動かず、1分が経過。だが最後は水戸龍がまわしを切って動くと、素早く押し出して勝利。再開から1分20秒、トータルでは5分57秒の決着だった。勝った水戸龍は7勝目。敗れた志摩ノ海は4敗目を喫した。
水入りを挟んだ長い一番に、客席からは繰り返し拍手が沸き起こった。ABEMAの視聴者からも「がんばった!」「すげえ汗」「もうフラフラ」「すごいものを見た」「へとへと」「意地を見せた」と歓声が沸いたほか、24年ぶりの事態に「水入り初めてみた」「珍しいことが続く」「塩マーキング初めてみた」「異例の場所だな」と驚きの声も相次いでいた。(ABEMA/大相撲チャンネル)