日本水泳連盟の幹部が17日、山形県庁を訪れ、公式の競技会が開催可能な屋内の50メートルプールを県内に整備するよう、吉村美栄子知事に要望書を手渡した。山形を除く東北各県ではすでに整備されているか、近く新設の予定があるという。 日本水泳連盟の…

 日本水泳連盟の幹部が17日、山形県庁を訪れ、公式の競技会が開催可能な屋内の50メートルプールを県内に整備するよう、吉村美栄子知事に要望書を手渡した。山形を除く東北各県ではすでに整備されているか、近く新設の予定があるという。

 日本水泳連盟の金子日出澄副会長兼専務理事は「全国各地から選手の卵を結集することで『水泳ニッポン』の復活につながっている。室内プールの普及がその大きな要因になっている」と語った。

 県水泳連盟によると、県内では水泳競技者として約1400人が登録している。鶴岡市には屋内の50メートルプールがあるものの、施設の制限があり、競技会は開催できないという。会場が屋外プールに限られ、猛暑による熱中症の懸念のほか、雷雨による中断も余儀なくされている。来年4月には、青森市に青森県初となる日本水泳連盟公認の屋内50メートルプールができる予定で、これで東北で未整備は山形のみになるという。

 吉村知事は「本県だけ(屋内プールが)ないというのはしっかりと考えなければならないと思う」としつつも、「色々な施設の整備の要望がある中で、どう進めていくか検討したい」と答えた。具体的には、多額の建設費と維持費が必要となることから、整備する主体や維持管理の手法などを検討する必要があるとした。(高橋昌宏)