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11月11日放送の『卓球ジャパン!』は、パリオリンピック選考ポイントランク男子3位の田中佑汰(個人)がゲストとして初出演。

試合のDEEP解説&得意技術の実演など、2週にわたって22歳の若武者の強さの秘密に迫った。

この1年でコンスタントに好成績を残している田中が一気に注目を浴びたのが今年9月のアジア選手権。

男子シングルス2回戦で世界卓球2023準優勝、中国の主力・王楚欽(中国)をフルゲームで破り、日本男子唯一のベスト8入りを果たした。

「第2ゲームを14-12で取ったことが1番大きいです。第1ゲームは"ザ・中国選手とやる時の圧倒され具合い"って感じでしたが、第2ゲームから少しずつ"いけるんじゃないか"ってなった」(田中)

そんな田中が卓球人生のターニングポイントとして選んだのは、今年4月のWTTスターコンテンダーバンコクでのオフチャロフ(ドイツ)との一戦だ。

ドイツのブンデスリーガ参戦中にオフチャロフと練習をしたことがあり、初めて練習した時はサーブを返すこともできなかったという。

「レシーブができないっていう最初の壁があって、バックサーブもしゃがみ込みサーブも両方とも取れなくて自分でも衝撃でした。切れてるってわかっててもそれ以上の回転がかかっている」

公式戦での対戦は今回が初ということもあり、第1ゲームは0-9と離される苦しい展開。しかしここから大きな巻き返しを見せる。

そのきっかけとなったのが1-9で見せたストレートへのバックハンドだ。

「9本取られるまではクロスにいっていたのですが、この1本からストレートも試してみようって。次のゲームに向けての準備をしてみたら返ってくる(相手の)球質が少し違った」

その後も徹底的にバックストレートの戦術を貫き、序盤の9連続失点が嘘だったかのように一気にポイントを重ねていった。

「もう取れるだけ取ってやろうみたいな。この時は少しでも多くの情報を得たかった」

そして6-9となったところで、オフチャロフがたまらずタイムアウト。

「1ゲーム目からタイムアウトを取らせたというのはトータルで考えると大きかった」

以前は苦手としていたオフチャロフのサーブに対してもミスなく対応できており、あえて得意のチキータではなく押し込むようなフォアフリックを軸にして相手のリズムを崩した。

また中盤ではオフチャロフがバックサーブからしゃがみ込みサーブに変えたが田中のレシーブに乱れはなかった。

「フォアでのレシーブを入れたことで自信があるバックの技術もより生きるようになりましたし、攻めやすくなった。そういう意味ではフォアレシーブがすごいキーポイントになった」

終盤はバックストレートのボールを狙われ、第1ゲームは8-11で落としたものの、流れは完全に田中に傾いていた。

第2ゲーム以降もバックストレート&フォアレシーブでペースをつかみ、第2、第3ゲームを奪い返す。

「バックストレートはチャンスがあれば積極的に攻めていこうっていうのと、相手のサーブに対してフォアでレシーブをしてから次の4球目を攻めていこうっていうのを作っていったのが第2ゲームからです」

ゲームカウント2-1と王手をかけたが、第4ゲームはオフチャロフの順横のフォアサーブにてこずり、勝負の行方は最終第5ゲームに持ち越される形になった----。

次回(11月18日)は、第5ゲームの激戦をDEEP解説! さらに今回の試合でポイントになったフォアレシーブ&ストレートへのバックハンドも実演。お楽しみに。

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