ラスベガスGPのティーザー画像(F1提供) 今週末のF1は41年ぶりに米ネバダ州ラスベガスで開催されるラスベガスGPだ。今季はフロリダ州マイアミでのマイアミGP、テキサス州オースティンのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で…

ラスベガスGPのティーザー画像(F1提供)

 今週末のF1は41年ぶりに米ネバダ州ラスベガスで開催されるラスベガスGPだ。今季はフロリダ州マイアミでのマイアミGP、テキサス州オースティンのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で開催されるアメリカGPと米国で3大会が組まれたが、これも41年ぶり。当時はラスベガス、ロングビーチ、デトロイトの3都市がグランプリの舞台だった。

 久々なのはこれだけではない。ラスベガスGPの決勝は土曜日でしかも現地時間午後10時スタートのナイトレース。F1の歴史で土曜決勝のグランプリは過去72回あり、最後は1985年の南アフリカGP(キャラミ)だった。38年ぶりの土曜決勝となる。

【画像】ラスベガスGPのコースレイアウト

 ラスベガスでのF1は1981、82年に開催されたが、グランプリ名は「シーザーズパレスGP」だった。シーザーズパレスとはカジノもある高級ホテルの名前。このホテルの駐車場に特設コースが造られ、ホテル名を冠することになった。F1の開催は82年で終了するが、83、84年と米CART(現インディカー)のレースが実施された。F1の歴史上はラスベガスGPと呼ばれることもあるが、正式名称はシーザーズパレスGPだ。今年はラスベガスの公道を使って開催され、超ロングストレートが見どころだ。

 近年になってグランプリの原則が崩れることが多くなった。かつては1国1開催だったが、今季は米国で3大会。洪水被害の影響でイタリア・イモラで行われる予定だったがエミリアロマーニャGPが中止となったが、本来はモンツァでのイタリアGPとともにイタリアで2レースが実施されるはずだった。過去にも同一シーズンにイモラ、モンツァでF1が開催されたこともあった。ただし、1国1開催の原則を踏まえてイモラは、近くにある小国のサンマリノの名前を名乗っていた。

 ところが近年は国名の原則も崩れ、マイアミ、ラスベガスのほか、メキシコGPはメキシコシティGPに、ブラジルGPはサンパウロGPとなった。エミリアロマーニャもイタリアの州名だ。23レース中、5か所が国名を名乗っていないことになる。ちなみにアブダビGPはアラブ首長国連邦を形成するアブダビ首長国での開催で、国名と受け取られている。

 F1関係者は「メキシコGPは政府が財政援助したいたものの、援助打ち切りの動きがあり、開催が危ぶまれたことがあった。しかし、首都のメキシコシティや民間の支援で2022年に新規契約を結ぶことができたことから、メキシコシティを強調してメキシコシティGPになった。ブラジルも主催者が変わってサンパウロGPの名称に改まった」としている。

 2016年にF1の興行権を米メディア大手のリバティメディアが買い取って以来、エンターテインメント重視にシフトし、伝統と格式を重んじる従来のヨーロッパスタイルからの脱却を図っている。そのためオールドファンにはなじめない部分も多いという。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】「俺を潰す気つもりか!」――角田裕毅が発した“異常な暴言”に海外メディアも「通常では考えられない会話」と仰天

【関連記事】美少女レーサー野田樹潤が女性限定の国際フォーミュラカー選手権「Wシリーズ」にフル参戦 鈴鹿も走ります

【関連記事】角田裕毅が来季もアルファタウリに残留 日本人F1選手に立ちはだかる3年目の壁を突破