10月に東京であったマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で2位に入り、パリ五輪の代表に内定した九電工の赤崎暁選手(25)が6日、熊本県玉名市を訪問した。市によると、熊本からのマラソン代表選出は「日本マラソンの父」と言われた同市名誉…

 10月に東京であったマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)で2位に入り、パリ五輪の代表に内定した九電工の赤崎暁選手(25)が6日、熊本県玉名市を訪問した。市によると、熊本からのマラソン代表選出は「日本マラソンの父」と言われた同市名誉市民の金栗四三氏以来100年ぶりとなるため、記念のトロフィーなどが贈られた。

 赤崎選手は大津町出身。開新高校(熊本市)で本格的に陸上競技を始め、拓殖大学在学時には箱根駅伝に出場。昨年の福岡国際マラソンでMGCへの挑戦権を手にした。

 この日、赤崎選手を出迎えた玉名市の村上隆之副市長は、箱根駅伝や福岡国際マラソンの創設に金栗氏が深く関わっていること、金栗氏が100年前に出場した五輪もパリで開催されたことに言及。「物語的な縁を感じている。けがに注意して、金栗先生が目標にしていた入賞、メダルをめざして」と激励した。

 赤崎選手は「代表になってすぐ、金栗さん以来100年ぶりと聞いて光栄に思った。代表に恥じない走りをしたい。持ちタイム以上に力があると示せるよう、がんばりたい」と話した。

 1924年のパリ五輪は金栗氏にとって3度目の五輪で、30キロ過ぎで途中棄権している。(杉浦奈実)