男子ゴルフツアー第23戦「三井住友VISA太平洋マスターズ」は9日、静岡県の太平洋クラブ御殿場コース(7,262ヤード、パー70)で開幕する。 優勝賞金4,000万と国内ツアーのなかでもメジャークラスの賞金額を誇るビッグトーナメントには、先…

男子ゴルフツアー第23戦「三井住友VISA太平洋マスターズ」は9日、静岡県の太平洋クラブ御殿場コース(7,262ヤード、パー70)で開幕する。

優勝賞金4,000万と国内ツアーのなかでもメジャークラスの賞金額を誇るビッグトーナメントには、先週マイナビABCを制し賞金ランキング1位に返り咲いた中島啓太や、中島とデッドヒートを演じる金谷拓実、本大会を3度制している石川遼、昨年の賞金王比嘉一貴らが出場を予定している。

特に2週連続Vのかかる中島は、昨年こそ通算3オーバー、35位タイと不発だったが、2020年に出場した際は当時アマチュアながら単独3位と大健闘をした。過去に結果を残した相性の良いコースで今年も上位進出はあるのだろうか。

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■ショット力が示す約“1打”のアドバンテージ

今季の中島は常に安定感のあるプレーを続けており、予選落ちはバンテリン東海クラシックの1度のみ。さらに19大会に出場し3勝、トップ10入りは14回と、ほぼ毎週のように優勝争いに加わっている。

中島のスタッツを紐解くと、精度の高いショット力を生かしパー4でスコアを稼いでおり、パー4でのバーディ率は0.239で1位。2位の永野竜太郎(0.226)に0.013ポイントの差をつけている。

中島のバーディ率をパー72のコースで計算すると、1日あたり14ホールあるパー4のうち3.346回はバーディを奪える。一方で2位の永野の場合は3.164回。これを4日間に換算すると、中島は13.384回、永野は12.656回でその差は0.728回。計算上ではあるが、4日間で他の選手よりも約1打ほどパー4で稼いでいる。

プロの世界において“1打”の差は非常に大きく、この1打で優勝か否かが決まるといっても過言ではない。特に今週行われる三井住友VISA太平洋マスターズのような高額賞金の大会ではなおさらだ。

さらに付け加えると、今週の太平洋マスターズはパー5が普段よりも2ホール少ないパー70の設定。難易度は上がるが、男子ツアー屈指のショットメーカーである中島にとってはあまり問題にはならないだろう。

中島は現在、賞金ランキング2位の金谷に約1,952万円差をつけトップ。今大会終了時点(13日)の賞金ランキングで1位の選手は、12月にフロリダ州で行われるPGAツアーと下部コーンフェリーツアーの出場権がかかる最終予選会に挑戦ができる。PGAツアーを目指す中島にとっては、なんとしても出場したい一戦だ。

賞金ランキング3位の蝉川泰果とは約4,954万円の差があり、仮に蝉川が優勝しても中島の1位は変わらない。そのため、今週は追いすがる金谷との一騎打ちとなりそうだ。

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(G.Tsukamoto/SPREAD編集部)