【日本シリーズ】阪神-オリックス(11月2日/阪神甲子園球場) 阪神タイガースの大竹耕太郎投手が、気迫の投球を見せた。勝てば“アレ”の“アレ”へ向けて王手をかけることのできる日本シリーズ第5戦…

【日本シリーズ】阪神-オリックス(11月2日/阪神甲子園球場)

 阪神タイガースの大竹耕太郎投手が、気迫の投球を見せた。勝てば“アレ”の“アレ”へ向けて王手をかけることのできる日本シリーズ第5戦。見事なクロスファイヤーに、バッターはても足も出ずの見送り三振に。福家英登球審もノリノリの三振ポーズもバッチリ決まった。

【映像】鳥肌が立つクロスファイアー炸裂の瞬間

 両チーム無得点で迎えた2回表、阪神は2死一、三塁のピンチを招き打者はオリックス・バファローズの8番・若月健矢。次が9番のピッチャー田嶋大樹ということを考えると四球上等で際どいところを攻めるのもひとつの手だが、大竹と坂本誠志郎のバッテリーは真っ向勝負を選択した。

 初球にアウトローのストレートで見逃しストライクを奪うと、2球目からは執拗なインコース攻め。カウント2−2からの5球目もインコースへのクロスファイヤー。糸を引くようなボールが坂本のミットに吸い込まれる。福家球審が拳を握り、空手の構えのようなポーズでストライクを宣告し、若月を見逃し三振に仕留めた。マウンド上の大竹は投球後に回転しながら咆哮し拳をギュッと握りベンチへと戻っていった。

 ソフトバンクに所属していた昨シーズンはわずか2試合の登板で0勝2敗、防御率6.43と振るわず悔しい思いをした。しかし現役ドラフトを経て阪神に入団した今シーズンはまさに「水を得た魚」のように躍進しセ・リーグ制覇に大きく貢献。さらにクライマックスシリーズ、そして日本シリーズでも試合をしっかり作りってきた。どん底から這い上がってきた大竹の咆哮は胸に迫るものがある。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)