日本大学アメリカンフットボール部での違法薬物をめぐる問題で、31日に公表された第三者委員会(委員長・綿引万里子弁護士)の調査報告書から、大麻使用や所持疑惑の詳細が明らかになった。学生寮の305号室が、実質的に「大麻部屋」となっていた。 報…

 日本大学アメリカンフットボール部での違法薬物をめぐる問題で、31日に公表された第三者委員会(委員長・綿引万里子弁護士)の調査報告書から、大麻使用や所持疑惑の詳細が明らかになった。学生寮の305号室が、実質的に「大麻部屋」となっていた。

 報告書によると、大学側がアメフト部内で部員による大麻使用の疑いを把握したのは昨年10月末。保護者からの情報提供だった。その後、アメフト部指導陣が部員121人全員に聞き取り調査を行うと、ある部員が「学生寮の屋上で大麻を吸った」と周囲に話していることがわかった。

 この部員は11月27日、監督に大麻の使用を申告。計7人の名前を挙げ、大麻を使用していたと監督に話した。7人は4年生5人、3年生1人、2年生1人。4年生の1人が首謀者という。

■305号室を電源コードで中から封鎖

 部員は昨年7月ごろ、先輩部員に誘われて、アメフト部学生寮の屋上で初めて大麻を使用した。その前後にも頻繁に先輩から誘われ、数回に1度は断り切れずに複数人で大麻を使用した。

 部員全員への聞き取りが行われた10月末~11月頭にかけては使用しなかったが、11月20日ごろには4年生3人が大麻使用を再開。寮内の305号室を中から電源コードなどで封鎖して、外から入れないようにして使っていると打ち明けていた。

 報告書では、この部員の申告を「信憑(しんぴょう)性が高く具体性に富むもの」と指摘。また、今年7月に大麻と思われる植物片が見つかったのも305号室だとしている。缶に入れられ、ベッドに備え付けられた鍵付きの収納庫にしまわれていた。