大相撲の秋巡業・桜井場所が20日、奈良県桜井市三輪の市芝運動公園総合体育館で開かれた。「相撲発祥の地」をPRする同市での初の巡業に、約3千人の観客が訪れ声援を送った。 同場所には横綱照ノ富士や、秋場所で優勝した大関貴景勝ら力士113人が参…

 大相撲の秋巡業・桜井場所が20日、奈良県桜井市三輪の市芝運動公園総合体育館で開かれた。「相撲発祥の地」をPRする同市での初の巡業に、約3千人の観客が訪れ声援を送った。

 同場所には横綱照ノ富士や、秋場所で優勝した大関貴景勝ら力士113人が参加。橿原市出身の幕下琴裕将は大きな拍手を受け、「うれしいですね。また頑張ろうという気持ちになりました」と話した。

 照ノ富士の土俵入りでは「よいしょ!」のかけ声が起こり、最後の一番で貴景勝が大関霧島を押し出しで破ると歓声が上がった。

 桜井での巡業は2020年に予定されていたが、コロナ禍を受け延期されていた。桜井場所実行委員会の福井達郎委員長は「会場いっぱいの方にお越し頂き感無量です」と喜んだ。

 力士への質問コーナーや相撲甚句、禁じ手をコミカルに紹介する「初切(しょっきり)」の披露もあった。相撲ファンの友人と3人で訪れた奈良市の中居理恵子さん(74)は「貴景勝らしい押し相撲を近くで見られて、迫力がありました。すごく良かったです」と話した。(上田真美)